Junk and Rust eater raider

境 仁論(せきゆ)

プロローグ

————ハアッ、ハアッ—————

 …そう、いつだったか。

 ちょうど十年くらいたったのかな?あの人たちと会って、助けられたのは。

————苦しい…誰か——————

 その時僕は少し離れた街に薬を買いに行って、そして帰っていた途中で、すごく息苦しくなったんだ。

—————————————————

 そしてもう限界になって、砂嵐の中で、グダッと倒れてしまったんだ。

 ちょうどその時。

キーン…キーン…キーン…

 耳を突き刺すような超音波のようなものが聞こえてきた。今思えばこの音はあの人たちが僕を見つけたって合図だったんだろうけど、もし彼らがたまたまここを通り

過ぎなかったら僕はもうそこで死んで、大変なことになっていたんだろうな。

 本当にあの人たちには感謝しかない。今でも何かしらの耳鳴りのようなものが聞こえるたびに、当時が懐かしくなるんだ。

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