ストーリーコレクション 〜物語は破綻し始める〜

@ChickenNamban

グリム童話「赤ずきん」編

第一話「物語」

 周囲に覆われた本棚の壁、どこを見渡しても目の前にあるのは本、本、本ばかりである。円形上に積み上げられている本棚を見上げながら思う「ほんと多いな」と、そんな本棚を見上げているのは一人の男性であった。




 男「はぁ…」

 女「ため息つかないの」

  「次いくよ」

 男「ほいほい」


 男がそういうと、手元にあった本を開き

 「我願う、本を正しき姿に戻したいと願う者なり、われ願う、本よ扉を開き給え」


 男がそう唱えると本ははじけ飛び床に落ち、開かれた本から扉が目の前に浮かび上がる。浮かび上がった扉は大きく頑丈そうなでおそらく3メートルほどはあるだろう


 男「じゃあ入るとするか」

 女「そうね」


 二人がそういうと、次第に大きな扉はギギギと音を立てながら扉が開いていく。

 そして、二人は扉に向かって歩く。


  ギギギ

 

 と音を立て本棚に囲まれた空間には扉のみとなった。――――――




 眼前に広がっていたのは―――


 男「森じゃねーか!!!」

 女「森ね」


 周りも木、木、木、周囲は木ばかり、空も見えるもののほとんど木で覆われてて見えないも同然だな。動物の声とかもあまり聞こえないためか、薄気味悪いな正直、上は木に覆われていて、下は下で雑草とか低木ばっかりで下も結構足を動かしにくいな  

 これは...

 女「森は結構出会ってきたような気がするのだけど」

 男「それはそうなんだけど...」

  「なんとなく、こういった方がいいのかなと思っただけだ」

 女「そう」

 男「そうだよ...」

  「じゃあ、いくか」


 歩き出したのはいいもの、どこに向かったらいいんだ?まったくわからん...

 とりあえずタイトルを確認するか、あいつが持ってきた本のタイトルは何なんだ?

 手に持っている本のタイトルを確認すると、「赤ずきん」だった。

 まあ、定番であるが、まぁもう読まれるようなものではないかもしれないな...

 とりあえず、どこかに道がないかちょっと探してみるか


 数十分後...


 女「カイトこっちに道があったわよ」

 カイト「ほいほい、そっちにいきます~」


 カイトは連れのもとに走って向かう


 女「まったく、何してんのよ...」

 カイト「いやいや、さがしてたんだよ!」

 女「ふん!...」

 カイト「なんでそんなに不機嫌なんだよ...」

    「はぁ...でどうするんだこの道辿っていくのか?ヒヨリ」

 ヒヨリ「そうね、辿ろうと思ってはいるのだけど、どっちに行こうかしら...」

 カイト「そうだな~正直どっちかわからんから一定距離まで行って何もなかったらここまで戻ってこよう」

    「そのために」


 ガシガシッとカイトは木に手持ちのナイフで斜めの線を入れて木に傷をつけた。


 「よしこれで一応戻ってくるところは見てわかるようになったな」

 「そうね、じゃあどっちから行きましょうか」

 「左から行くか、なんとなく左に行った方がいい気がする、漫画のキャラクターが言っていた気がするしな」

 「あなた、漫画とか読むのね」

 「そりゃ読むだろ、こういう仕事してても高校生だからな、それに漫画はどんな人でも読むだろ」

 「意外だったのよ、あなた結構小説しか読まないですていう感じだったもの」

 「わりと雑食だぞ、流行には疎いが結構何でも読むぞ俺は」

 「そう」

 「そうだよ、ってなんでそう思ったんだよ...」

 「それは...」

 「それは?」

 「ずっとあなたを監視しているからよ」

 「監視だ?どういうことだ?」

 「そのままの意味よ、観察してあなたが悪いことしていないか見張っているのよ」

 「見張ってどうするんだ?」

 「あなたが私に危害を加えようとした瞬間に警察に通報するためよ」

 「物騒だな、おい!」

 「ふっ...」

 「ふっ...じゃねぇよ!まったく......なあ」

 「なによ...」

 「今更なんだが、同じとこ回ってないか?」

 「本当に、今更ね、今気づいたの?」

 「なんで言ってくれなかったんだよ」

 「わざとしているのかと思ってたのよ」

 「なわけないだろ!よし、戻るか」

 「そうね右に行ってみましょうか」

―――――――――――――――――――

 30分後

 「なあ...」

 「なによ」

 「またループしてね?この道」

 「ふっ...今更なにをいっているの」

 「ふっ...じゃねぇよなんでこっちもループするんだよ!しかもヒヨリてぇめぇ、わかっていながらなんで言わなかったんだよ」

 「言わない方が観察してて楽しいからよ」

 「え?それだけ?」

 「ええ、それだけよ」

 「はぁ...どうしたものかなぁ...」


 ガサガサ、ガサガサ


 「なんだ?草むらから何か音がした気がしたが?」

 「そうね、 なにかしらね」

 (そうね、なにかしらね、って少しは緊張感とか危機感とか持ってくれよ...)

 腰に携えているナイフに手をかける


 ワァォーーーーン

 

 ガサガサ、ガサガサ


 黒い影が横切っていった、それはまるで獣のように、毛で全身が覆われていれた。 

 身長は2メートルはあるであろう獣が横切っていった。


 (実際には毛でおおわれているが2足歩行しているしあれは狼というよりかは人狼とかライカンスロープ系として、人に近しい存在なんだろう、きっと)


 「なぁあれって狼男だよな」

 「そうね、おそらく」


 (この物語のある意味「悪」と認識されている側のやつだが、あいつ話せるよな?)

 

 「話しかけるか」

 「どうやって話しかけるの?」

 「ま、何とかなるだろう」

 「はぁ...」


―――――――――――――――


 「...まったく追いつきやしねぇ」


 (向こうもこっちに気が付いたのかわからないが、逃げてるのか?それともどこかに向かっているのかわからないが、急に走りだしやがって)


 「ハァハァ...お~いそこのオオカミ少し聞きたいんだが」


 ドッドッドッ


 狼男の速度は変わらない。


 「まったく聞こえてないみたいね」

 「あいつ名前とかないよな?」

 「そうね、聞いたことないわね」

 「どう呼び止めたらいいんだ?」

 「赤ずきんって呼べばいいんじゃない?」

 「ああ、なるほど」

 「こっちにいたのか赤ずきん」


 ドッ...ドッ...


 オオカミ男の動きが次第にゆっくりとなっていく。


 「お、動きが」


 ドシドシ


 (こっちに来たか)

 結構近くまで来たな、思っていたよりもでかいな

 

 目の前には、狼男はこういったものであるという感じで、顔だけは完璧に狼の顔であるものの、体全体は茶色の毛でおおわれていて、きちんと服とかも着ているんだな手や足は犬や狼のような形状の手で肉球とかもある感じか?


物騒なことに、木でも伐採する用なのかわからないが手斧も持ってやがる。


狼男「お前たちは何者だ...」

カイト「まあそうなるよな、てかきちんと聞こえてたのかよ」

狼男「そうだな、でお前たちはなんなんだ?」

カイト「俺たちは...」


(なんて答えようか...)


ヒナタ「私たちは通りすがりの商人よ、少し迷ってしまい、誰かいないか歩いてたらあなたがいたから追いかけてきたの」


狼男「そうか、それでなんであいつの名前を知っているんだ?」

カイト「あいつって、赤ずきんのことか?」

狼男「そうだ、そいつの名前だ」

カイト「まぁ、なんだ、この森に棲んでいるっていう意味で知っているだけだ」

狼男「そうか...」

カイト「もしよかったら、その赤ずきんの家を教えてくれないか?」

狼男「赤ずきんのか...すまないがその頼みは聞けないんだ...」

カイト「は?どいうことだ?」


――――――――――――――――――


一旦第一話はこんな感じでお願いします。

まぁなろうでは現本があります、少し日本語を修正しているため、もともとのを読みたい方はそちらでお読みください

読み返して思いましたが結構話つながってなかったりするのでお察しください...

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