第二首 世の正作動が...

世のせい作動が私を殺せばダメ人間に救いを求む



 始めの頃に詠んだやつ。「世の」とか「殺せば」とか「救い」とか強い言葉を使ってるのは作品の弱さの裏返し、恥を知れ。


 「正作動」という語は造語。そのまま正しく動作しているさま。


 人間は社会的動物であり、社会は社会自体を存続させるために正しく運用されることが望まれる。しかし、人は社会的動物である反面、著しく個性を重んじる。そして時にこの個性は、社会の正しい動作と排反する。

 社会に求められる正作動に、私という人格が殺された時、はじめてダメ人間が救いの対象となる。なぜなら、ダメ人間とは社会の役割を放棄し、徹底的に個人の欲望に従った結果になれ果てるからだ。たとえそれがどんな姿であったとしても、社会に従属した彼らにはできなかった生き方という点で、ダメ人間は救いとなる。

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