ホラー新作初登場1位でした。あと新人賞に向かない作品について(有益度★★★)

 皆さん、こんにちは。

 ちょっとブランクがありましてこのエッセイどんな書き出しだったか忘れてしまったので、とりあえず挨拶してみました。


 さて、昨日から連載開始した『和田正雪のオカルトグルメリポート』という作品がホラージャンルで初登場日間ランキング1位を獲得しました。

 ブックマーク、お星様評価ありがとうございます。まだブックマークしてないという方はとりあえずしておいてください。今回はこの作品についてのお話です。


https://kakuyomu.jp/works/16817330658185045884


 一応、ネタバレには多少配慮しつつ書きますが、ちょっと作品のギミックにも触れるので気になる方は本記事は飛ばしてください。




 では、本題に入ります。

 まずいきなり直球いきますが、オカルトグルメリポートは新人賞がかなり獲りにくいタイプの作品です。場合によっては下読みで刎ねられて一次落ちもありえます。

 私、新人賞の一次二次にはめっぽう強いんですが。まぁ今回はあえてこういう作品を書いてみました。

 といいますか、本当はこういうのが書きたいという気持ちはあったんですが、新人賞とか書籍化というのを狙う時にかなりコスパが悪いのでやっていなかったのです。

 では、何でそう思ったでしょうか?

 それは作品の本文だけで完結しないからです。

 メタ要素がかなり強いタイプの作品で現実の他の要素とのミックスで面白さを上乗せしていってます。

 ちなみに一章の終わりまでは毎日夜更新しますが、今後の展開として私のTwitterや近況ノートの過去の書き込みを読んでいると「うわー、これTwitterで言ってたわ」みたいなのがちょいちょい出てきます。絶妙に怖くなってくる感じで現実とリンクさせてます。

 私のイチオシ作品である『近畿地方のある場所について』(もうメジャー作品なのでわざわざ説明しませんが)にも言えることですね。Twitterや近況ノート、プロフィール欄まで駆使しているタイプのフェイクドキュメンタリーとかモキュメンタリーとか言うやつです。

 新人賞受けあんまり良くないんですよね。作品外の要素を評価に組み込むことはできないというルールの問題もあります。

 編集者さんと話しててそんなニュアンスのこと言ってたんで実際そうなんだと思いますよ。


 さらに主人公が筆者とイコールというのもあまり良くはないみたいですね。たまに小説指南書でも見ますが、一人称主人公に美化した自分を投影するなっていうのは書かれているのを見ますね。

 ちなみにオカルトグルメリポートは主人公の和田正雪氏が何者なのかっていうのも一つ謎としてあって、わざわざあの三人称で書いてあることにも設定上の意味があります。ちゃんとその謎が解明されるところまで書けるかはわかりませんが……。

 まぁ意味があるとはいうものの、森見登美彦先生のブログのオマージュ的な側面も強いですね。森見先生のブログって一人称じゃなくて「登美彦氏」っていう三人称で書かれてるんですよ。それは自分のことを書くのが照れくさいから他人事みたいに三人称にしてるという意図のようですが。


 私自身は主人公を完全に自分とイコールとするのは別にいいんじゃないの?というか、「夢小説」だって文章藝術でいいじゃないですか派ではあります。

 著者が自分の経験をもとに書いてるんだから登場人物は著者の影響下から逃れることなんてできませんしね。

 でも「作家志望」の「私」を主人公にした小説っていうのはデビュー前はあんまり良くないような気がします。どうしても説得力に欠けてしまうのと、自己憐憫やルサンチマンを抑えながらエンターテイメントとして昇華するのはかなり苦難なことだと思いますし、どう書いても選考委員や読者の方からは言い訳じみた感じの印象を持たれそうです。過去の学生時代のことだったり、あくまでモデルで現実とは違う舞台で自分を主人公にするというのは人物描写のリアリティが出ていいような気はするんですけどね。

 森見登美彦先生の『太陽の塔』がまぁまさしくそういう感じで、読んでいてこれは学生時代の森見先生のお話なんだろうなぁと思うんですが、とんでもなく面白いんですよね。


 そういえば、リアルの知人が『よみかの』を読むと、主人公の米田君は著者の「私」とは違うタイプなんだけど面影は感じるというか、「なんか、こういうこと言いそう」とは思うみたいです。

 ただ私は留年もしてないですし、親からもらった免許代を使いこんだりもしないというかむしろ真面目っ子タイプではあります。

 大学を卒業するのに必要な単位というのが120単位だったんですが、私は4年で150単位近く取得しています。裏技といいますか、私は教育学部生だったわけですが、教育学部では教職科目というのがあってですね、教育学とか教育心理学とかそういう科目は卒業するのに必要な単位として組み込むことができるんですね。それをやらなかったんですよ。

 120単位分の科目をぎゅうぎゅう詰めにした上で、教職を+αで履修したので4年で5年分の授業を受けられたわけです。さらにモグリ歓迎の映画の講義とか直木賞作家の先生の文芸・編集講座とかJPOPの講義とかも出ていたので実質160単位分くらいを4年の授業料で受けていたはず。

 大学生のバイトっていうのは社会勉強としてやった方がいいとは思いますが、実際コスパはかなり悪いと思います。授業料って今はわからないですけど、90分で3000円とか4000円換算とかになるんですよね、私大の場合。

 高い授業料払って講義をサボって、それを時給1000円に換えるというのは本当にもったいないし何の冗談なのだと思ってました。当時。

 このエッセイの読者さんの中に高校生大学生の方がどのくらいいらっしゃるかわからないんですが、必要以上にバイトに明け暮れることなく、授業はいっぱい出ておきましょう。あとサークルや部活もやりましょう。きっと将来、役に立ちます。小説を書こうと思った時に、そういった経験は後から取材しようとしても取返しがつきません。


 長々と話が逸れましたが、書籍化を見据えて執筆するとなるとなるべく不利になりそうな要素を排除していくことになるので、避けてきたジャンルや手法っていうのも今ならやれるなということで、まぁ挑戦してみているということです。


 あとオカルトグルメリポートで正雪氏はオカルトグルメにまつわる参考資料を探していますし、キャッチコピーで「食にまつわる怪談を募集しています」が、これはガチなのでご存知の方はエッセイや近況ノートのコメント欄やTwitterで是非教えてください。


ではでは。

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