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 何もしないで過ごすのは時間が勿体ないから、僕は周囲のゴミ拾いをしてタックの帰りを待つことにした。少しは体力を消費しちゃうけど、この態度なら問題はない。


 それにどんな形であっても世の中のお役に立ちたいしね。魔族を倒すことだけが大事ってわけじゃなくて、こうした小さな善行の積み重ねも必要だと思う。自己満足だって言われればそれまでなんだけど、それでもいい。僕がやりたいと思うからやるんだ。


 早速、僕は荷物の中からボロボロで捨ててもいい布袋を取り出し、そこに拾ったゴミを入れていく。もっとも、細かい塵や埃はほうきなどがないと無理なので、手や指で掴める大きさのものに限られるけど。


 ――と、最初のうちは順調に作業を進められていた。


 でもしばらくして僕は急に気分が悪くなり、体が動かなくなってしまう。さらに視界が暗くなっていき、世界がグルリと揺れたような感覚に陥る。そして程なく全身から力が抜け、意識を失ってしまったのだった。


 自分でも気付かないうちに、肉体は限界を超えていたのかもしれない……。



 BAD END 8-5

 

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