探偵の本棚

@himeyomu

冷蔵庫のプリン

「ねぇねぇ聞いてよ!うちの妹ったらいつも私のおやつ食べるんだよ?」

「そうなの?」

「昨日なんか私が食べるつもりでとっといたサラミも食べちゃってさぁ…」

「A美ちゃんの妹って食いしん坊なんだね」

「しかもね、挙句の果てには『サラミじゃやだ!もっと甘くておいしいものにしてよね』なんて言ってくるんだよ!ひどくない!?」

「大変だねー」

「B子もそういうことあるの?」

「うん」

「どんなのどんなの?」

「うちの弟ったらさー冷蔵庫のプリン取ろうとしたの」

「取られちゃった?」

「それがさー、すんでのところで止めたら落としちゃって。飛び散っちゃったの。片づけるの大変だった」

「かわいそう…。どんなプリンだった?おいしいやつ?」

「赤いプリンだったよ」

「喧嘩とかした?」

「取っ組み合いした。私が勝ったからよかった」

「取っ組み合いかぁ…。食べ物の恨みって恐ろしいね」

「そうかな?」

「じゃあ、そろそろ帰るねー」

「バイバイ」

 その夜、A子はとあることに気づき、戦慄した。

(下にスクロールすると解説が出てきます)




















≪解説≫


「プリン」とはおやつの「プリン」ではありません。


じつはB子は「プリン」という人を殺していました。

偶然その死体を見てしまった弟。取っ組み合いで買ったのはB子。

つまり弟は……。

A子は無事に警察へ行けるのでしょうか。

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