徒歩散歩

わたしをしりうる宵の風に

身をもって譲る言葉が生まれます

わたしが心象ならざるモノに囚われ

叫び、切り裂き、揺らぐように

冒涜せざる夢のうつつに

ただ見えない、ほのかな香り

疑問をはさみ、見えるときだけ

わたしのほほに、冬が弾む

わたしの耳に、愚者が嘆く

常温さびつき、ふたつきは

うみのこえをおきかせください

そらを疑うゆらぎには

わたしの衝動をもてあそび

みちがとおくではやしたて

くろき葵のれんげそう

みどりがけしばぬ冬支度

かすんだ三日月しぼりきる

わたしのこえをお伝えください

祈りの時をお忘れください

情動、瞬極、さすりつつ

何かを知らずに、ここにいます

わたしを忘れて下さい


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る