038 挨拶

 いつも家の近所で私に挨拶をしてくる人がいる

 きっと近所に住んでいる人だと思うので私はいつも挨拶を返していた

 ある日近所の人と井戸端会議をしている時にその人について聞いてみたのだ

 いつも挨拶してくる人がいますよねって

 しかし誰もその人の事を知らないというのだ

 まさか私にしか見えていない人なのかと思いながらその人の特徴を伝えると

 あの人かと誰かが言い皆があああの人ねと言い出したのだ

 少なくともしっかりと存在している人のようで私は安堵した

 しかし近所の人ではないというし

 なにより皆挨拶をされたことがないと言うのだ

 そして別の日になりやはり私はあの人に挨拶をされた

 私は何故私にだけ挨拶してくるのかその人に聞いた

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