015 落とした100円
それはある雨の日であった
私は何気なく道端で財布を出したのだ
しかしその弾みに100円が財布から転げ落ちてしまったのだ
そしてそれは道の側溝へと吸い込まれてしまったのである
しかし運がいい事にその側溝の蓋は網目の金属のものであった
さらにいうのであればその落ちた100円は奥ではなく端に落ちていたのである
これならばとれると思い私は拾い上げようとしたのだが絶妙に取れない
まあ100円くらいならと思い私はその日は帰ったのだ
しかしその場所は私が毎日通る場所であり毎日その私の100円を見る事となる
そして毎日私は100円を取ろうとするのだ
しかしやはり取れないのである
そしてある日の事その100円はなくなっていた
なんだか私はとても損した気分になったのだった
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