第19話 初恋

「はふぅ~・・・・・」


 ある日の夜、ワタシは自室で机に向かっていた。

 ワタシの目の前にあるのは、ノートパソコンの画面だ。

 そこに、明日伊坂くんに解いてもらう予定のタロットの問題を作っている最中なのだが・・・


「『キミみたいな子が好き』かぁ~。それに、可愛いって・・・えへへ」


 自然と、笑みが浮かんでしまう。

 口からも、あの時に言われた言葉が飛び出して、思わず手が止まってしまう。

 ここ最近は、ずっとそうで、むしろ今は落ち着いている方だ。

 お昼に『友達』として出会う時も、放課後に、その、『好きな人』として待ち合わせする時も、冷静でいるのは難しくなってしまっている。

 今日だって・・・


『え~と、『『恋人』の意味を正位置と逆位置での意味を答えよか』。えっと、恋愛に以心伝心に・・・』

『れ、恋愛!?』

『うわっ!?く、黒葉さん、どうかしたのっ!?』


 伊坂くんが、問題で『恋愛』と口に出した瞬間、過剰に反応してしまったり。


『フゥッ、ハァッ、ハァッ・・・』

『その調子その調子!!もうちょっと走るよ~!!』

『は、はいっ!!って、ああっ!?』

『おっと!!大丈夫?』

『ひぁぁあああああっ!?』

『ちょっ!?本当に大丈夫っ!?』


 放課後に伊坂くんと走っているとき、転んだところを支えてもらって大慌てしてしまったり。

 なんというか、これまでも伊坂くんと一緒にいると、嬉しいと思うことはたくさんあったけど、最近はそれとも少し違うような気がする。

 伊坂くんとお話したり、触れあったりすると、心臓がうるさいくらい動いたり、胸が締め付けられてるように感じたり、身体中がポカポカと暖かくなったりするのだ。


「こ、こんなんじゃダメだよね。伊坂くんにも迷惑かけちゃうよ。オカ研でもうまく授業できてないし、トレーニングでも慌てちゃうし。よ~し・・・」


 パシンと自分の頬を両手で叩いて、気を引き締める。

 そして、改めてパソコンに向き直って、タロットの問題とは違う白紙のファイルを開いた。


「こんな時は、ちゃんと自分のこととか周りの状況を整理しないと」


 物事がうまく行かないときは、その要因をしっかり分析して、形にしなければならない。

 そうでなければ、同じことをいつまでも繰り返してしまう。


「えっと、どうして、最近慌てちゃったりするのかってことだけど・・・」


 カタカタとキーボードを叩いて、『慌ててしまう原因?』と書く。


「これをすぐに考えるより、どんな時に慌ててるかって考える方が先だよね」


 そのすぐ下に、『どんな時に慌ててる?』と打ち込む。


「どんな時・・・伊坂くんと一緒にいるときだけど、いつもじゃないよね」


 パッと思いつくのは伊坂くんと一緒にいるときだが、さすがに常時慌ててるわけではない。

 それに、伊坂くんの傍にいないときでも、さっきみたいに不安定になってしまうことがある。

 ワタシは、しばしそれらの状況を思い出して、まとめていく。

 そして、ワタシは気がついた。


「い、伊坂くんが、ワタシに、か、『可愛い』とか、えっと、す、すす、『好き』って言ってくれたのを思い出した時・・・~~~~~~~っ!!!!!」


 パソコンの画面の中に、『伊坂くんが、ワタシに好き・・・』まで打ち込んだところで、ワタシは近くにあったベッドの上でゴロゴロと転がった。

 顔が熱くて、心臓がバクバクとうるさくて、抱えた枕をぎゅっと抱きしめて・・・


(そういえば、皇帝から庇ってくれた時も、こうやってぎゅって・・・~~~!!)


 ワタシは、もっと、ますます強く、枕を抱きしめてしまう。

 まただ。

 また、こうやって、伊坂くんがワタシにしてくれたことを思い出すと、冷静でいられなくなる。

 そうして、しばらくゴロゴロと転がって落ち着いた後、ワタシは起き上がった。


「と、とにかく!!今のワタシは、伊坂くんのことを思い出しちゃうと慌てちゃうんだ。それは、どうして・・・ううん、それはわかってる」


 そうだ。

 考えるまでもなく当たり前だ。


「ワタシ、告白なんて、されたことなかったもん・・・しかも、相手は伊坂くんなんだから」


 これまでのワタシは、孤独だった。

 親しい人はおばあちゃんだけ。

 そのおばあちゃんも、数年前に亡くなってしまった。

 そんな中現れた、ワタシの同類で、ワタシに優しくしてくれて、友達になってくれて、命だって助けてくれた伊坂くん。

 そんな人に、『そういう意味』で、好きだなんて言われてしまったのだ。

 気にしない方が、慌てない方がどうかしてる。

 それが例え、泣いていたワタシを慰めるために言った、冗談めかしたものであったとしても、気持ちは本物だったのだから。

 だが・・・


「全然、嫌じゃない・・・」


 ワタシの眼は、人の心を映す。

 これまでワタシは孤独だったが、男が女を見るときの感情というものは、他の人間を見ていればわかる。

 大抵ワタシが見てきたのは、毒々しいピンク色が混じったものばかり。

 だから、ワタシはこれまで『そういった関係』や『そうした感情』に興味はなかった。

 むしろ、軽く忌避していたと言ってもいい。

 だが、伊坂くんが見せてくれた混ざり気のない綺麗な『色』には、一切の嫌悪感がわかなかった。

 もっと見てみたい、もっとワタシに向けて欲しいとすら思った。

 それが意味することは。

 

「ワタシ、嬉しいんだ。伊坂くんに、好きって思ってもらって・・・ワタシ」


 そうして、ワタシは自覚した。

 ついこの間、友達になれただけでも嬉しかったのに、それ以上の喜びを感じている自分を。

 そこまでさせる、ワタシの中の想いを。


「ワタシ、伊坂くんのことが好き、なのかな?」


 ぽつりと呟く。

 その刹那。


「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!!」


 まるで燃え上がってるんじゃないかと思うくらい顔が熱い。

 破裂するんじゃないかと怖くなるくらい、心臓がうるさい。

 このまま飛べるんじゃないかと勘違いしそうになるくらい、心が軽い。

 伊坂くんのことを思い出すだけで、頭がどうにかなってしまうんじゃないかと思えるほど、幸せになる。

 ああ、今まで、暇つぶしに読んだ本の中でしか知らなかった。

 チープなドラマに出てくる言葉だとしか思わなかった。

 きっと、いや、間違いなくこれが。


「これが、『恋』なんだ・・・」


 今まで、ワタシには無縁だと思っていた、諦めていた、興味すらなかった。

 けれど、今日このとき。

 ワタシは、黒葉鶫は、生まれて初めて恋をしたのだ。



-----


「ふぅ~、やっと落ち着いた」


 初めての感情に振り回されて、ベッドの上でめちゃくちゃに転げ回ってしばらく。

 ワタシは椅子に座ってキーボードに指を走らせていた。


「ワタシの気持ち、やっとわかった。なら、その上でどうするのか考えないと」


 自分の気持ちに気付いてしまったワタシ。

 もうこの感情を、ワタシは否定できないし、したくもない。そもそも否定する必要もない。

 だが、この気持ちに素直に従ってしまっていいものか?と落ち着いてみたら疑問がわいてきたのだ。


「伊坂くんが、好きって言ってくれたのは、『魔女』のワタシだもんね」


 今、ワタシは伊坂くん相手に二つの顔を使い分けている。

 一つは、日常生活を送る時の、普通の人間としての『黒葉鶫』。

 もう一つは、儀式を生き残るための、人外としての『魔術師』。

 それぞれの伊坂くんとの関係を、書き出していく。


「まずは、普段のワタシ」


① 黒葉鶫


  伊坂くんとの関係=友達。オカ研の部長と副部長で先生と生徒。女子力高い、頭がいい、よく見たら可愛いと思ってもらっている(重要)。伊坂くんは、ワタシが魔女だとは知らない。


「伊坂くんとは、お友達。でも、可愛いって思ってもらえてる。仲だっていい、はず・・・」


 普段のワタシと伊坂くんの関係は友達だ。

 友達とは、『お互いに助け合う関係で、お互いのために頑張るのが当たり前』な間柄。

 その時点で仲がいいというのは確定だが、その上で可愛いと思ってもらえてる。

 だが、伊坂くんはこの黒葉鶫が魔女と同一人物であることに気付いていない。


「次に、魔女としてのワタシ」



② 魔術師


  伊坂くんとの関係=好きな人(最重要事項!!)。賢い、すごく可愛いと思ってもらえてる。伊坂くんにとって唯一の同類。伊坂くんは、ワタシが黒葉鶫だとは知らない。


「伊坂くんが、す、好きって言ってくれたのは『魔女』としてのワタシにだけ・・・」


 書き出してみると、どちらのワタシも伊坂くんと良好な関係が築けているのは間違いない。

 しかし、異性として好意を持ってもらえたのは魔女としてのワタシだ。

 落ち着いて考えてみると、あの時に伊坂くんが言ってくれた『キミみたいな子は好き』というのは、ワタシ個人を指して言った台詞ではない。

 けれど、あの時に見えた伊坂くんの感情は、確かに『そういう意味』での好意の色だった。

 だから、はっきりと告白されたわけじゃないけど、ワタシのことを想ってくれているのは確実なはず。

 そして、普段のワタシも可愛いとは思ってもらえているようだが、誠実な伊坂くんのことだから、好きになった子には一途だろう。

 つまり、伊坂くんと付き合えるのは魔女としてのワタシだけだ。

 それを覆す方法はただ一つ。


「ワタシが、黒葉鶫が魔女だって言うこと」


 普段のワタシも、伊坂くんに悪く思われていないのは間違いない。

 だから、ワタシたちが同一人物だと教えてあげれば、伊坂くんは受け入れてくれるだろう。

 しかし、問題もある。


「伊坂くんは、自分の正体を知られるのをよく思ってなさそうなんだよね」


 そもそも、ワタシは二つの顔を使い分けている理由。

 それは、伊坂くんが、自分の正体を明かすのを嫌がっていたからだ。

 まあ、気持ちも分からなくない。

 ワタシだって、初めて会ったときは本名を名乗る気にはなれなかったし、伊坂くんはあの恐ろしい外見をした死神なのだ。

 普段の自分と結びつけられたくないと考えるのは当然だろう。

 そして、そのままなんだかんだで今までお互いに名乗らないでいる。

 

「そうなると、ワタシの方からバラすのは、止めた方がいいかな?」


 今まで、ワタシが一方的に正体を知っていて、それを突然バラされたら、あまりいい気分はしないのではないだろうか。

 バラすにしても、もっと仲良くなってからの方がいいのではないだろうか。

 少なくとも、伊坂くんの方から正体について話がないなら、それは触れて欲しくないということではないだろうか。


「不慮の偶然を装って、ワタシが魔女だとバラすのは・・・ダメか」


 変身をうっかり解いたフリをするのも考えたが、ワタシはオカ研で死神のカードを見せてもらっているから、その手は使えない。


「なら、伊坂くんの方から正体のことを話してもらえるまで、待つしかないか」


 そうなると、一番リスクの低い方法は、『待ち』だ。

 もちろん、それまでの時間を短くできるように、『友達』としてのワタシと、『魔女』としてのワタシの双方向から仲良くなっておくようにするが。

 そうしておけば、伊坂くんが『この子になら話してもいい』と思ってくれるのも早まるだろうし、いざというときに伊坂くんからの印象が悪くなる可能性を小さくできるだろう。

 なによりも、だ。


「や、やっぱり、こういうことは、男の子の方から言って欲しい、な」


 伊坂くんが正体を明かしてもいいと思える相手となれば、それは恋人であると言っても過言ではないだろう。

 なにせ、友達であるワタシが、伊坂くんから正体を明かされていないのだから。

 つまり、『正体を明かす』=『告白』という等式が成立する。

 そして、ワタシが伊坂くんの気持ちを知っているのは、ワタシの眼で見たから。

 要は、ズルをしたようなもの。

 そんなワタシの方から伊坂くんに告白するのは、なんというか後ろめたくなる。

 それに、一時は諦めていたとはいえ、ワタシだって女の子だ。

 それを自覚してしまえば、やっぱり告白というものは、男の子の方からして欲しいと思ってしまう。

 唯一の懸念といえば、待っている間に伊坂くんが、他の誰かのところに行ってしまうことだが・・・


「そ、それはないよね・・・伊坂くんだもん」


 さっきも考えたが、伊坂くんはとても誠実な人だ。

 そんな人が、『魔女』のワタシを差し置いて他の誰かになびくとは思わない。

 さらに、伊坂くんには失礼な話だが、あの強面で、本人曰く犯罪者顔の伊坂くんが他の女の子に言い寄られるとは思えない。

 ワタシだって、初めて会ったときには怖かったのだ。

 もちろん、今のワタシは平気だし、カッコイイとすら思っているけど。


(そ、そんな風に想ってる女の子なんて、ワタシくらいなものだよね。だって、ワタシが一番伊坂くんと一緒にいるんだから)


 最近のワタシたちの行動を振り返ってみる。

 午前中はクラスが違うから別々で授業だが、昼休みは一緒にお昼を食べて、放課後はオカ研。

 そして、学校を出た後は舞札神社に集まっているのだ。

 他の女の子が入り込む隙間などない。

 あるとすれば、朝のホームルームとお休みの間くらい・・・


「あ!!」


 そこで、ワタシは気がついた。

 急いで、カレンダーを確認する。


「も、もうすぐ、大型連休だ・・・」


 思わず、情けない声が出てしまった。

 だが、それも無理はない。

 これまでだったら、学校に行って他の人と関わらなくて済む休日は待ち遠しいものだったが、最近は違う。

 お休みの間は、夕方のひとときしか、伊坂くんに会えないのだ。

 それが、七日近く続くなど、憂鬱以外の何物でもない。


「ど、どうしよう・・・」

 

 不意に、目の前が暗くなったような気がした。

 伊坂くんと会える時間が減るというのは、今のワタシには拷問に等しい。

 儀式の関係で、夕方には会えるだろうが、それまでずっと1人でいなければいけないのだ。

 それに、その間は伊坂くんも自由に動き回れるのが気にかかる。

 

(そ、そういえば、前にクラスのことで遅れたり、陸上部に入らないか誘われたことがあるって・・・)


 さっきまでは舞い上がっていたから忘れていたが、伊坂くんにはワタシ以外の人間ともそこそこ、まあそこそこの付き合いがあるようなのだ。

 当然、同じ人外であるワタシとは比較することすらおこがましいほど浅い関係であろうが、長い間伊坂くんと会えなかったら万が一ということがあり得る。

 何か、何か伊坂くんと会う口実になるような、いい方法はないだろうか。


「お休み中でも、ワタシと伊坂くんが会うようにするには、するには・・・」


 ワタシは、皇帝や女帝に遭遇した時よりも、いや、これまでの人生でも最も頭を回転させる。

 伊坂くんは言ってくれた。ワタシは頭がいいと、キミみたいな賢い子が傍にいてくれたら心強いと。

 ならば、ワタシなら必ず考えつくはずだ。

 そして、どれほどの時間が経ったか。


「そうだ・・・ワタシの長所を使おう!!」


 伊坂くんが褒めてくれたように、ワタシは成績にはそれなりに自信がある。

 オカ研の部長として、オカルトの知識にも詳しい。

 ついでに、料理もまあまあできる方だと思う。

 そんな自分の持ち味を利用してやるのだ。


「ここで、ワタシの家で、勉強会をしよう!!」


 ワタシは、お休みでも伊坂くんと会う大義名分を思いついたのだった。



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「ねぇねぇ!!伊坂君!!」

「っ!?ど、どうしたの?白上さん?」


 ある朝、ホームルームの前に、白上さんに肩を突かれて、オレは驚きながらも振り返った。

 

「今日もオーバーな反応だねぇ、伊坂君・・・まあ、いっか」

「?」


 そんなオレの反応を面白がるように笑いつつ、白上さんは言った。


「連休中、遊びに行かない?一緒にさっ!!」

「へ?あ、うん。よろしく」


 憧れている白上さんからの、突然のお誘い。

 オレは、半ば反射のように、間抜けな声と共に頷いていたのだった。


 魔女っ子が『女教皇』に襲われる、少し前のことであった。



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TIPS1 THE HIGH PRIESTESS 女教皇


 


大アルカナの2番目。


蒼い服に身を包んだ女性が、書物を手に椅子に座っている絵。

なお、その手に持った書はTORAの書と呼ばれるユダヤ教の法律書。『聡明、知識、神秘』を象徴する。

 


正位置では、直感、知性、聡明、冷静を表わす。


逆位置では、悲観、無気力、無神経、潔癖、冷淡。

 


作中では水属性の魔法を使用するが、権能解放後には氷属性に昇華される。

描写はないが、権能解放後でも水属性魔法は使用可能。


レベルは6。権能は『潔癖』。

自身および自身の放った魔法に『潔癖』の特性を付与する。

潔癖を付与された物体はそれ以外の物体からの干渉を任意で拒絶することが可能。

これにより、下級魔法でも防御魔法を貫通し、逆に女教皇に触れることすらできなくなる。

ただし、潔癖を自身に付与している場合、接触する必要がある『ブレイド』の魔法が使用不可になる他、儀式からの魔力供給すら遮断してしまうため、長時間の付与はできない。



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TIPS2 属性


作中の魔法には属性が存在する。

基本は『火』、『水』、『土』、『風』の四属性。

火と風の複合が『雷』で、水と土の複合が『氷』。

この属性には相性があり、


火属性は風属性に強く、水属性に弱い。

水属性は火属性に強く、土属性に弱い。

土属性は水属性に強く、風属性に弱い。

風属性は土属性に強く、火属性に弱い。


雷属性は火、水、風属性に強く、土と氷属性に弱い。

氷属性は土と雷属性に強く、火属性に弱い。


さらに、珍しい属性として光と闇が存在する。

光と闇は相克の関係にあり、また全属性に強いが、魔力消費が激しい。



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TIPS3 黒葉鶫の好感度


 

ワタシ、伊坂くんのことが好きなんだ  +20%

 

黒葉鶫は、自身の想いを自覚した。

伊坂誠二のためなら何でもできるし、やる覚悟がある。

例え純潔をよこせと言われても、喜んで捧げるだろう。

ただし、あまりに1人に集中したその好意は、自身を蝕む毒となりうることを、彼女はまだ知らない。



現在 75%


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GW中の投稿スピードに直結するので、モチベアップのためにもレビューとか感想とか応援とかイラストとか推薦とかよろしくお願いします。


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