第4話 お金の方程式

 前話にて娯楽を楽しもうとお話したが、娯楽を楽しむにも、そもそも生きていくために食するにも必要なのがお金。お金を稼ぐことイコール幸せとは思わないが、何はともあれお金を稼がなくては世の中楽しめないのは否定できない。

 一口にお金を稼ぐといっても、現世のお金の稼ぎ方は千差万別。経営者になって人を動かす、株主になってお金を動かす、会社で働く、畑を耕す、公務に服する、政治をおこなう、医療に従事する、教育をおこなう、土地不動産をころがす、これらは真面というか全うな稼ぎ方だろう。悪い例でいえば、詐欺等で騙す、盗む等の犯罪から、賭博、人の道義に反することなど、明らかに悪いと分かるものから、良いのか悪いのか判断に迷うものまで様々ある。

 お金を稼ぐという行為は様々な悩み、迷い、罪悪感を引き起こす。

 例えば、悩みでは、仕事を頑張っているが思ったより稼ぎが少ない。自分より仕事をしてないアイツの方が稼ぎがいい。

 迷いでは、人から仕事を頼まれたが、この仕事は受けても大丈夫なのか?

 罪悪感では、このような仕事で、これだけの報酬を受け取ってもいいのか?

 以上のようなネガティブな感情も千差万別ある。なぜ悩み、迷い、罪悪感をいだくのか?お金を稼ぐという基準、原則なるモノが理解できていないからだろう。

 そこで登場するのが、お金の方程式である。小生の経験、知見に基づいて考えたものだが、世の中広くて、小生は井の中の蛙であるからして他の人が唱えているかもしれないがご容赦いただきたい。


収入=(幸せへの貢献度×リスク)×運


 見てのとおりですが少々解説しましょう。

お金を得るためには、まず他人を幸せにしないといけません。これは大原則で人のためになる貢献をすることによってお金を頂けます。何かを運ぶ、作る、直す、楽しませるなど、人に幸福感を感じてもらえなければお金は得れません。上記の迷いのなかで、人から仕事を頼まれたが、この仕事は受けても大丈夫なのか?という例をあげましたが、迷ったときはこの仕事は人を幸せにするのかと考えてみるのも一考です。

 ただ、他人を幸せにするだけではお金は得れません。そこにリスクを伴わなければお金は得れません。どれだけリスクを伴ったによって入ってくるお金の大きさが変わってきます。経営者は、リスクを負うからこそ収入が多くなるのが一番わかりやすいと思います。上記の悩みのなかで、仕事を頑張っているが収入が少ないという例をあげましたが、そう思う方はどれだけその仕事に対してリスクを負っているのか考えてみるのも一考です。

 そして最後が運です。いくらリスクを負って、人を幸せにしても運がなければ大きな収入はえられないことが多々あります。かのメジャーリーガー大谷翔平選手が高校生のとき、ドラフト指名を受けるためのやることリストには、様々な練習に加えて、運を向上させるという項目がありました。あれだけの素質、実力を兼ね備えている大谷選手ですら運にも左右されるのですから、運も重要な要素といえるのを分かっていただけると思います。余談ですが、高校生のときに大成するのに運も必要だと気づいた大谷選手はやはり特別だと思います。

 もう少しだけ分かり易くするために、何点か例をあげてみます。

 会社の従業員の場合、その会社はその商品やサービスによって多くの人を幸せにして対価を頂くと思います。しかし従業員の方の取るべきリスクは低いので収入は低くなりがちです。役職等がつき取るべき責任、リスクが大きくなると収入も増えます。ただ、出世に関しては実力だけの世界とは言えず運も必要です。

 もう一つ極端な例をあげると、お笑い芸人は多くの方に笑いを提供して(幸せに貢献する)売れっこになると、大きな収入を得られる。それは、売れないと食べるにままならない収入にしか得られないリスクを負っているから。もちろん、売れる売れないは運も必要。

 お金の方程式、ご理解いただけたでしょうか?

 ただ、本稿でお金の方程式を書いているのは、読者の皆様にお金持ちになって頂きたい為ではなく、お金の本質を理解して頂き、お金と上手に付き合って頂きたいからです。本稿の目的は幸せになるですが、大金がある、稼げるのが幸せとは限らないかなと、お金と上手に付き合える人が幸せではないかと考え書かせて頂きました。


第4話 人生の塩梅

お金の方程式を理解して仕事をしよう。人の幸せの上にお金があることを意識して働けばいい結果につながりやすくなります。ただ、結果は運にも左右されます。一喜一憂せず人の幸せにつながることをおこないましょう。運の上げ方もありますがそれはまたいつか。

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