第7話

 あと花火大会まで5日なのに俺何してるんだろう。

 意識が朦朧としながら月曜日をベッドで過ごしていた。


 スマホの通知音がしたので見るとあの二人から来てた。

 け:「つくるついにサボり?」

 つ:「いや、普通に体調悪い」

 け:「あー、お大事に」

 ひ:「お見舞いいこっか?」

 つ:「いや大丈夫」

 ひ:「へー、小林さんも行くってよ」

 つ:「なら尚更こんな姿見せられない」

 ひ:「ふーん、まあ何言っても見にいくから」

 つ:「ほんとだめ」

 け:「ゆっくり休んでろよー」


 まあ流石に冗談でしょ。


 あーやばい熱上がってきた、めっちゃ気分悪い。


「あら、健ちゃんとひかりちゃんとあらあらつくるの彼女さん、いらっしゃーい」

 流石に幻聴だよな。

「つくるー、小林さんも連れてきたよー」

 あー、なんちゅう夢だ。早く目覚めないと。


「おーい、つくるお前大丈夫か」

 あー、なんでこんな現実味あるのか


「あーこりゃ弱りまくってるね」

「じゃあ健私らはいこっか」

「おう、つくる早く学校戻ってこいよー」

「あー、またなー」

 意識が朦朧としててよくわからない。

「ねえつくるくん、早く元気になってね」

 天使の声がしたけど声が出ない。

「はい、おやすみねー」

 優しく頭を撫でてくれてる天使様。ああ、これが現実だったらな。


 ***


 なんとか熱が冷め、汗だくになりながら時計を見ると火曜日の朝4時だった。

「あー、腹減った」

 シャワーを浴びて、軽く軽食を取る。

 スマホを見ると3人のグループに弱っているつくるという写真が上がっていた。

 あれ、この二人が来たの夢じゃなかったの。


 ってことは美雨まじで来たのか。

 美雨からもチャットが来てた。

「つくるくんお元気にね」

「来てくれてありがとう」

 と送っといた。


 学校へ行くと教室の前に人だかりができてた。

 あーこれは告白だな。


「小林さん、ずっと好きでした俺と付き合ってください」

「ごめん無理」

「お試しでもダメですか」

「うん」


 あーよかった。

 なんで俺はよかったって思ってるんだろう、相思相愛でもないのに。


 そっか俺は勝手に美雨に期待しちゃってるんのか。

「あー俺だせえ」

「お前朝からどうしたの」

「あー健、おれ美雨が告白受け入れないのうれしいと思っちゃったから」

「まあそりゃそう思うでしょ」

「そういうもんなのかね」


 生きてきた中で一目惚れは何度もした。

 けどその人と関わり合いを持ったり、もっと好きになったことは美雨が初めてだった。

「あーおれ早く告白したい」

「頑張れよ、相棒」

「おう」



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