第2話 報せの始まり
朝が早い。
年齢を重ねて行くと自然とアラームいらずになる。
そして仕事は朝が早い。
勤務先は徒歩10分くらいだ。
その10分くらい歩いてる間、いつもどおりの景色を眺めてる時に不意に「あれ」がやってくる。
最近は朝に集中している。
あれとは
「報せ」だ。
私はそれを「報せ」と呼んでる。
頭の中に、景色や人、音、音楽、色んなのが唐突に浮かび上がる。
何故それが今?
昨日テレビやネットで見たから?
それも少なからずあるのだろう。
が
その浮かんだ事象は近日中に
何かのカタチで…
最初は芸能人が出てきた。
何年もテレビに出てない芸能人が突然。
ちょっとその事を妻や同僚、友人に
「そういえばさ」
から話題に振ったりするのだが
急にどうした?となる。
他愛のない会話から一週間くらい過ぎた後にテレビにて報道が流れた。
「未明に俳優の○○さんと連絡が取れなくなりー」
ネット記事を読むと
大々的な見出しで「俳優の○○さん、登山最中に行方不明、遭難か?」
妻が
「そういえばあんた、この間言ってたばかりだよね。」
「ああ」
始まりはそんな感じだった。
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