方言との付き合い方

 これは「我こそは、まごうことなき標準語の民である」という方には無縁の話しである。


 ねぇみんなっ! 方言って、どうやって修正してるのー!?(絶叫)

 

 お気づきかもしれないが、私は北海道の出身だ。

 北海道の方言と言えば、「なまら」や「~だべさ」などが思い浮かぶかもしれないが、さすがにそういう方言然としたものは分かるので、ウッカリ普通の文章に混ぜ込んでしまうようなことは無い。


 問題は、方言だと気付かずに使用している、隠れ方言なのだ。


『薬師は独りで眠れない』3-10「釣り」より

 積雪はかなり深くなっているようだったけど、太陽光で表面が溶けた雪は、夜の間に固まり、雪を漕いで歩くようなことも無い。


 これに対して、ハマハマ様より

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『雪を漕ぐ』ってなんとなく意味分かるけどなんだろなーと思って調べたら『雪面を無理矢理直進すること』雪国の言葉でしたか〜。

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 とコメントをいただいて、ビックリ。

 そうか、積雪しない地域の人たちは、そもそも「雪をぐ」ってシチュエーションが無いのだなと初めて気づいた。

 

 でも、これは私の中では一応セーフだ。新雪モフモフを進む時には、誰もが雪を漕ぐ。言い換えのきかない単語だと思う。




 問題はこちら。

『薬師は独りで眠れない』4-4「北の塔」より【修正前】

 翌朝、座ったハンターによしかかって寝ていた私を見て、早起きの公妃が眉を吊り上げていた。


 お分かりだろうか。「よしかかる」である(ホラー風)


 これは、なろうの方に投稿後、誤字報告をいただいて発覚した。

「……? いや、ここはこれでいいんですよ。よりかかるってよりはもっと、体を預けてる感じなんだもん」

 ひとり言を言いながら、一応検索。

 すると、そこに北海道民が気付かず使ってる方言「よしかかる」の記事がっ!!


 私の頭の中では【よりかかる < よしかかる < のしかかる】という、体重の掛け具合の強度を示す言葉として整理されていて、ホラちょうど「寄りかかる」と「圧し掛かる」の間にハマりそうな語感ではありませんか。


 ……あああああああ! 恥ずかしい!(ゴロゴロゴロゴロ)




 と、いうことで。 

 方言のある地方にお住まいの作家様、使うつもりが無い方言表現を、どうやって回避してらっしゃいますか?

 また、皆様はこのような経験はございませんか?

 

 あるって言ってよ。私だけ、なまら恥ずかしいっしょ。


 


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