女性キャラクターの描写、上手いですね。

おもしろい！　と言ったらアカンテーマやけど、テンポも良くてサクサク読める。
朱音の奇抜な行動が物語り全体を明るく包んでます。
次回の作品をタノシミにお待ちします🎵

いゃあ、実に深い話でした。
でも、彼は死んでいないはず。
永遠の眠りについただけ。
クマムシが治療してくれるまで。

主人公の描く小説を通じて色々な伏線が錯綜している。けれど、得体の知れないクマムシが男女のつながりに介在して、さらに作品としての深みを増してくる。この後、千坂氏は〝偽りの記憶〟を書き上げ、修行僧のまま消えてしまうのだろうか。

なんだか重たい時事ネタを組み込んでるなあと思いつつ、でもこのまま彼がクマムシ化するSFなのかな、と思っていたら……甘々の恋愛話だったのですね　笑。国際陰謀小説を書いた後でこんなほんわかした短編をものしていたとは。
電車の中でゴキブリをぶちまけた縁でくっついたという設定もすごいですが、緊急手術にかこつけて内縁の妻になってしまう十八歳というのもドラマティックです。楽しませていただきました。いや、この場合はごちそうさまでした、ですかね。