哀しい人形使い

「見て! パトリシアのお洋服、素敵だと思わない?」

「ほんとだ、可愛いね〜。パトリシアちゃんも喜んでるよ」

「うん……」

「あれ? どうし――」

「人形しか愛さない私を、受け入れたのは、貴女だけよ……だから」

 

貴女も人形になって?


友人は涙目になりながら、青く光る手の平を私に向けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る