第23話

「腹を空かせ、傷を負い、疲れ果てた同胞が満たされた。その施しをしてくれたのが邪悪な存在であたっとしても、唯一手を差し伸べてくれた事実は変わらない。ゆえに、我等は悪だとわかっていても、その恩義を全うすべく進んで従う。罵倒して蔑まれても構わない、ただ一人あの方だけが喜んでくれたらそれで」


事情はそれぞれに存在している。現在がどうあれ、過去にあったことは決して変わらない。意志とは何かを成し遂げようとする心だ。

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