第8話

「大切なモノを奪われる辛さを知っていたはずなのに、何故あの時気づけなかったのか! 失ってしまい初めて解ったよ、それが希望であったと。ああ、私は、私はもう真っすぐに歩める自信が無い」


いつもそこに居る、常に傍に在る。そういう大切な存在を失ってしまった時、人は気力という他者には解らない何かを同時に失ってしまう。

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