第7話 合宿の肝試し
私が小学校6年生の時に行った合宿で親友が見たという幽霊の話をしましょう。
私は霊感は全くありません。しかし、親友は霊感はあったようです。今は私も親友も大学生ですが、親友の霊感はもう無くなってしまったようです。
親友は幼い頃から霊体験をしてたみたいで、よく私にその体験を話してくれました。サッカーの合宿で寝てる間に子どもに足を引っ張られた、とか押し入れの中にいる女を見た、とか。当時私はその話を聞くのが大好きでした。
当然小学校6年生の時の合宿にも何か見たら教えてほしいと、あらかじめ親友に伝えておき、親友の話を楽しみにしていました。
その合宿には肝試しがあり、2人1組で宿舎の心霊スポットに置いてあるお札を取ってくるという簡易的なものです。
その宿舎は新館と旧館があり、私たちは幽霊が出るという噂の旧館に泊まっていました。旧館のスキー庫はどうやら曰く付きの場所らしく、心霊現象が絶えないらしいです。
私は、特に何も感じず肝試しを終えました。強いて言えばスキー庫の中がとても寒かった、くらいでしょうか。肝試しの後、親友に何かいたか話を聞いてみました。案の定親友は、スキー庫で幽霊を見たそうです。
スキー庫の中央にある机にお札が置いてあるのですが、親友曰く、その奥にその幽霊はいたそうです。
黒い服を着ていて髪の長い女が一切瞬きをせずに、親友の方ではないどこか虚空をずっと眺めていたそうです。特に害のない幽霊だったらしく、親友は特に驚きもせずその場を去ったそうです。
彼女は今も虚空を見続けているのでしょうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます