第一話
僕は昔からいじめの対象になっていた。
大人しい性格のせいもあったのかもしれない。
でも、一部の人間には
「お前は変わっている」と言われていた。
でも、それってあなたが思ったことでしょ?
いじめの原因なんてだいたい自分勝手な理由なんだ。
怒りを表に出すのが苦手で、
行き場のないこの感情をいつ頃からか
人が殺される映画などを見て発散するようになっていた。
僕はあることがきっかけで殺人鬼になってしまったんだけどね。
引っ越したことがきっかけだった。
数カ月経った頃だろうか。
近所に若い夫婦がいて女のほうが明らかに
僕を嫌っている言動を見せ始め、その言動は昔のいじめの記憶を呼び起こした。
アイツらと全く同じことをするやつが大人に
なってからまた現れたことに何歳になっても幼稚なことをする人間っているんだな
と飽きれながらも怒りを覚えた。
その怒りはどんどん大きくなり、ついに心の中に閉じ込めていた黒いドロッとしたものが溢れ出でしまったんだ。
死ぬより生きるほうが辛いということを教えてあげよう。
この地域には危険な所がないか見回りを
する役員がいる。
今年はあの夫婦が役員になったそうだ。
少し離れているが、山の方に倒壊しそうな
空き家がある。
そこに連れて行こう。
『ここです』
と男を案内した場所はボロボロになった日本家屋の平屋で、所々窓ガラスが割れている。
地面には いつのものなのか新聞や広告などが散乱していた。
「確かに危ないですね。
瓦も少し浮いていて強風でも吹けば飛ばされるかもしれない」
『家の中も興味本位で入る子供がいると聞きました。
ほら、ガラスを割ったボールが見える
でしょ?』
僕はそう言いながら空き家のすりガラスになっているドアを開けて中へ入る。
男が家の中を調べて後ろを向いた瞬間に頭を
思いっきり殴りつけた。
目を覚ましたあなたは拘束されていてビックリしただろうね。
早速だけど、爪を剥がそうと思うんだ。
ペンチを取り出し男の手の爪を剥がしに
かかる。
男は叫びながら
「やめてくれ!何か気に触ることでもしたか?」
と言っているが、あなたは何もしていない。
気に触ることをしたのは奥さんの方。
構わず全ての爪を剥いでいった。
そして、何本もの歯を抜き口中血だらけに
なった男を仰向けにした。
最後に鼻を
口から溢れ出る血は逃げ場を失い気管へと
入っていく。
しばらくして男は自分の血で溺死して
しまった。
全部嫁のせいなんだよ、そのせいであなたは犠牲になった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます