【声劇台本】ARMHERO

危険生物かれん 気まぐれ 男性

第一章 凶弾クロウは独りになる

観測者:ハロー?どこかの世界戦の人類よ

観測者:こちら、ARMS機体番号2番 観測者 ホークアイ

観測者:こちらの世界では、アンドロイドが戦闘導入され、第三次世界大戦終了後の世界です

観測者:多くの人が死に戦争は国連軍勝利で終わったのですが

観測者:反乱軍所属、火の宮博士集大成の戦闘アンドロイド集団ARMSは全機健在

観測者:彼らは停止命令を貰える主を失い暴走

観測者:この物語は、火の宮博士最後の戦闘用パワードスーツ型アンドロイド ARMS機体番号13番 HIRO と

観測者:ARMSの復讐に燃えるHIROの操縦士 チトセの物語

司令官カスミ:「こちら、司令官カスミ、、、応答せよ。チトセ少佐 」

観測者:砂漠を駆けるHIRO

観測者:それに乗るチトセは司令官カスミからの電信を受けていた

チトセ少佐:「こちら、チトセ少佐です。何かありましたか?カスミ司令官 」

観測者:通信を受け取るチトセ少佐

司令官カスミ:「何かありましたか?ではない!命令違反だ!今すぐ、引き返せ!」

チトセ少佐:「お言葉ですが、、、司令官」

チトセ少佐:「このままではARMS機体番号11番 凶弾クロウの被害拡大が予想されます」

司令官カスミ:「だからこそ、作戦は必要だ」

司令官カスミ:「相手は、ARMSトップレベルの戦闘能力を有する機体クロウだ!HIROも何とか言え!」

HIRO:「えと、、、ボクもチトセに賛成です。カスミ司令官」

HIRO:「このまま、クロウ討伐計画を練るより先に」

HIRO:「司令官のいる基地は襲われるでしょう、、、」

観測者:彼らは、絶体絶命の危機を迎えていた

観測者:クロウは、司令官のいる基地の近くの村を襲った

観測者:襲われた村は皆殺しされた

チトセ少佐:「こちらで基地より迎え撃つよりも」

チトセ少佐:「建物が壊れてもいい村の方が、戦闘に適しています」

チトセ少佐:「マップもこちらで把握済みです」

HIRO:「凶弾クロウの電波信号も補足済み」

HIRO:「クロウには電波ジャック機能はないから、補足から逃れることはないかと」

司令官カスミ:「問題はそこではない!予測不可能な戦闘能力を有しているのだぞ!」

観測者:そして、、、3人は邂逅する

観測者:凶弾クロウは3脚のテーブルに熱々のコーヒーをひとつ乗せて出迎える

凶弾クロウ:「待っていたよ、、、HIRO。チトセ 」

凶弾クロウ:「教えてくれ、、、私が辿り着いた力を!そして、お前たちも力を証明しろ!!」

観測者:用意したコーヒーを手で払い落すと、同時に戦闘が始まる

観測者:クロウは、両手にアサルトライフルを軽々ともち

観測者:そして、すぐさま構える

凶弾クロウ:「ARMS機体番号11番 スーパールーキー クロウまたは凶弾、、、出撃!」

観測者:凶弾クロウの最後の戦いが始まる

観測者:ここからは、クロウの過去データ記録も入れていく

観測者:凶弾クロウは、戦場前線学習能力型試作機である

観測者:ARMS機体の中で、1番のフィジカルを誇るが、最初に記録された戦闘データは少ない

観測者:そんな、彼は戦場では新米だった

凶弾クロウ:「今日から、派遣されました!ARMS所属機体番号11番スーパールーキー クロウです!」

観測者:彼を冷やかしが襲う中

観測者:一人の男だけは歓迎の笑みで出向かる

グンソウ:「ようこそ。同志クロウ戦場へ、、、ここからは、泣き言が通じん世界だ!」

グンソウ:「今日くらいは宴に参加していけよ?」

観測者:冷やかしに来た連中も酒を飲みたいだけの連中も

観測者:みんなみんなクロウの戦友になった

HIRO:「一旦、距離を取ろう!がむしゃらに撃ってるようで、正確にチトセを狙ってる! 」

チトセ少佐:「噂通りの機体ってことね!」

観測者:飛び上がるHIROとチトセ

観測者:HIROは建物の後ろへ入り込んでいく

凶弾クロウ:「歓迎の宴だ!ド派手に行こうか!」

観測者:ロケランを両手持ちするクロウ

観測者:ロケランなんか片手持ち出来るか!の言葉を言わせる暇も与えない

凶弾クロウ:「ファイヤー!」

観測者:吹き飛ぶ建物

観測者:砂煙が晴れると、HIROが現れる、、、が

凶弾クロウ:「な!」

観測者:HIROが両手から放った石が何とクロウの両手のロケランを砕く

凶弾クロウ:「おもろしい、、、面白いぞ!HIRO!チトセ!」

観測者:両手をデザートイーグル2丁に持ち直すクロウ

凶弾クロウ:「私についてこい!」

チトセ少佐:「その余裕、、、腹立つわ!」

HIRO:「落ち着いていこう。チトセ。こちらは状況的に有利だ」

チトセ少佐:「分かっているわ」

カスミ司令官:「いいや!分かっていない!」

観測者:無線から届く司令官カスミの声

カスミ司令官:「ARMS機体には、それぞれに切り札が用意されている。HIROに、HEROTIMEという切り札があるように」

カスミ司令官:「クロウにも何かあるはずだ!」

チトセ少佐:「カスミ司令官!私たちを信じてください!」

カスミ司令官:「ばっっかやろう!」

観測者:司令室で机を殴るカスミ司令官

観測者:そんな中、クロウは過去データを読みふけっていた

グンソウ:「何だ?人が撃てないから足でまといだぁ?」

グンソウ:「クロウ同士よ、、、お前が壁で助かった命もあるんだぞ?」

凶弾クロウ:「しかし、、、グンソウ」

グンソウ:「構わん、、、お前だけはそういてくれ、、、俺たちが壊れるまでくらいは、、、」

凶弾クロウ:「グンソウ?」

グンソウ:「戦争におもむく者は、壊れないといけない時がくる、、、お前たちもそうだ、、、」

チトセ少佐:「いつまで、よそ見をしてる!凶弾クロウ!」

観測者:肩に初めて攻撃で損傷するクロウ

観測者:彼はそれを喜ぶのだ

凶弾クロウ:「いい夢だった、、、これでも、昔はチキンって呼ばれてたんだぜ?」

HIRO:「そんな事は、聞いてませんクロウ」

凶弾クロウ:「分かってるさ、、、見たいんだろ?凶弾クロウのとっておきの切り札」

観測者:全てのストックしていた銃火器を投げ捨てるクロウ

観測者:最後の2丁、、、

観測者:漆黒の拳銃は、圧倒的に片手持ちを想定されていないデザインがされていた

観測者:それを軽々ともつクロウ

凶弾クロウ:「デザートイーグルが、砂漠の過酷な地域にいる鷹をイメージしたなら」

凶弾クロウ:「このエンシェントクロウは、伝説となるカラスの未来を予測して作られた兵器だ」

HIRO:「あれは、、、まずいよ。チトセ」

チトセ少佐:「ホントに基地で戦わなくてよかったわ」

凶弾クロウ:「装弾数2発、、、両手合わせて4発」

凶弾クロウ:「君たちの切り札で、しのぎきれるかな?」

観測者:少し屈んで突撃する姿勢をとるクロウ

観測者:迷いなき凶弾の進行が始まる

チトセ少佐:「切り札発動許可するわ!HIRO!」

HIRO:「許可受諾!ここから1分はボクらの」

HIRO:「HEROTIMEだ!」

観測者:HIROの身体が輝き

観測者:1分の無敵時間が始まる

凶弾クロウ:「伝説となれ!エンシェントクロウ!!」

観測者:こんな時でさえ、クロウは、過去データを見ていた

凶弾クロウ:「グンソウ!子供や女性に、手榴弾を持たせ突撃させる作戦を取るとは、本当ですか!」

グンソウ:「そうだ、、、」

凶弾クロウ:「今すぐ、作戦中止命令を!、、、グンソウ?」

グンソウ:「俺はここまでだ。クロウ、、、後は、頼んだ」

凶弾クロウ:「なぜ?ここで、あなたが死ぬ必要は無い!」

グンソウ:「泣くなよ。クロウ、、、相変わらずチキンだな」

グンソウ:「ごめんな、、、俺の夢もここまでだ」

観測者:銃声が響く部屋で

観測者:クロウの心が壊れる音が響いた

観測者:戦場では

観測者:エンシェントクロウが2発放たれた

観測者:右手の1発が町を半壊させ

観測者:左手の1発が残りの町を薙(な)ぎ倒した

凶弾クロウ:「残る弾数は2発、、、しかし」

観測者:輝いていたHIROの機体は煙を出して

観測者:元に戻っていた

HIRO:「HEROTIME終了、、、そんな」

チトセ少佐:「HIROのHEROパンチで半壊しても、片足で立ってるなんて!」

観測者:クロウは、手元にあるエンシェントクロウをHIROに投げ

観測者:足元にあるエンシェントクロウを器用に拾う

HIRO:「どういうつもりですか?クロウ?」

凶弾クロウ:「早打ち勝負だ、、、君たちでも、両手でならエンシェントクロウを扱えるだろう」

HIRO:「投降(とうこう)してください!クロウ!」

観測者:クロウは笑う

凶弾クロウ:「嫌だ、、、私は、凶弾クロウ、、、最後まで壊れていなくちゃいけない!」

観測者:構えるクロウ

凶弾クロウ:「最後まで戦え!この、異教徒ども!」

チトセ少佐:「そのつもりよ。凶弾!」

観測者:早打ちの合図はない

観測者:HIROから、いち早く放たれたエンシェントクロウは

凶弾クロウ:「独りは寂しいや、、、グンソウ、、、あの時みたいに戻れるだろうか?」

観測者:凶弾の機体を、粉々にした

観測者:彼の泣いた姿を、観測できるものはいない

凶弾クロウ:「壊れるのは、、、君たちの番だ、、、」

観測者:置いてかれた声が、2人に届いた

観測者:司令官カスミは、基地の指令室にいた

観測者:疲れうなだれ、帽子で顔を隠して呟く

カスミ司令官:「これが、、、お前の描いた物語なのか?火の宮、、、」


チトセ少佐:「どうしようか?この拳銃、、、エンシェントクロウだっけ?」

HIRO:「持っていこう。チトセ、、、それが、多分彼の願いだ」

HIRO:「そして、ボクのお願いなんだけどさ?チトセ」

チトセ少佐:「なーに?HIRO?」

HIRO:「ボクと一緒に、この子も役目を終えたら、同じ墓に入れて欲しいんだ、、、」

観測者:基地へ戻る2人

チトセ少佐:「そんな簡単なお願いなら歓迎よ、、、だって」

HIRO:「うん」

チトセ少佐:「全てを終えたあなたを壊すのは私なんだから」

HIRO:「ありがとう。チトセ、、、」

観測者:2人は走る、、、破滅への道のりを

観測者:これは、遠いHIROの記録

観測者:ARMSを制作した火の宮博士は自分を

観測者:13目の機体HIROに殺させた

HIRO:「はか、、、せ」

観測者:震えるHIRO

HIRO:「これが、、、戦争なんだね」

観測者:立ち上がるHIROの心に、火がやどる

HIRO:「博士、、、ボクが必ずARMSを、、、アンドロイドの戦闘を終わらせるよ?」

観測者:その誓いは2人のために、、、

観測者:ARMS所属機体番号 11番 スーパールーキー クロウ 観測完了

凶弾クロウ:「次回!ARMHERO 第2章 虚像(アイドル) は夢を見る」

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