ガタリ!
明け方
プロローグ
可能性の話をしよう。
仮定の話をしよう。
もし、
「今俺が置かれているこの状況を五十字以内で簡潔に説明しなさい」
という問題が現国のテストで出題されたとして。それを俺が受験者として答えるとして。
俺は一体なんと答えるのか。
俺は必死にペンを走らせる。
余分な情報を削ぎ落とし、客観的に、
簡潔に、簡潔に……。
しかしてその答えは。
「山積みになったエロ本とその隣で仁王立ちしている少女の前で男子生徒(俺)が土下座している」
総じて四十一文字!八割以上は書けているし確実に点数は貰える。
もっとも今欲しいものは点数ではなくこの状況を打破できる……隣国からのミサイルとかなのだが。
「終わった…」
停滞する思考の中、俺はつい数分前の出来事に思考を這わせるという、実に安っぽい走馬灯を敢行したのだった。
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