ロゼ神話 ×月×日
いつかの時代、西方の遥か彼方の王朝で、一人の少女の肉体が変異した。
白い全身は緑色に、金色の頭髪は血のような赤に染まる。
その少女に一度触れてしまえば、あらゆる生物は毒に侵され命を落とす。
半世紀前、流行り病に蝕まれた王朝は、齢10余りの少女を、新たなる病の元凶と称
し、少女、そして少女の血縁者をすべて処刑した。処刑後に、病は少女のみに発現し
たことが判明し、彼女は病魔をその小さな体に吸収した女神として崇められた。
死して女神と成った少女は、大地に咲くバラのような容姿から『ロゼ』と呼ばれた。
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