第百五話 モンスターアクリル板と技確認

 牧場でファナを待つ俺は、何枚モンスターアクリル板を持っているか確認していた。

 技もいくつか確認することが出来た。


 スライム (三号)消化液、招来可

 フラウリス 種かじり、招来可

 アリマジロ 丸くなる、招来可

 妖魔ラビット 耳を澄ます、招来可

 ヘッパーホップ バネジャンプ、招来可

 フットレフト キック、招来可

 トードギラ 擬態、招来可

 マッドラココ マッドシールド、招来可

 マッドサハギン 泥槍、招来不可

 トレントウルフ 擬態奇襲、招来不可

 キバット 牙突、招来不可

 グリーンオクトパス スミ、招来可

 バジレウス・オストー (レウスさん)浮遊、死神使い呼び、招来可

 デュラハン剣、招来可

 デュラハン鉄球、招来不可

 レッドスカル、招来不可

 ドラゴントウマ(トウマさん)招来不可

 ターフスキアー(ター君)招来不可 


 既に十八枚も、モンスターアクリル板を所有していた。

 ちなみに……ダイナモクラッシュは爆発して消滅している。

 それ以外のものは俺の所有物ではないので除外した。

 今の最大必殺技は借り物だ。新たに模索していかないと。

 技も試してみたところ、もっと早く知っておけばという技もあった。

 だが急いでいたからな。入念に試してから技は使用すべきだろう。

 今の俺でもまだ消化液十五発も使えば倒れる。

 呼び出せるモンスターも調べてみた。


 入手準や封印セットしていたかにもよって差異があるようだが、なかなかの

数を呼び出せる。


 とりあえず出せるだけだしていたらファナがきた。

 近くに寄って手を貸してやる。


「何、このモンスターの群れ……全部ルインの言ってた封印された奴なの?」

「そうだ。紹介するから来てくれ」

「よう! 元気か? べっぴんな姉ちゃん! よう!」

「あら、骨型もいるのね」

「……驚かないんだな」

「そりゃそうよ。せーちゃんだっているし」

「おいおい、ルインも隅に置けないな! 紹介しろ! な!」


 レウスさんは放置して、ファナにワーム化してもらう。

 ファナワームに向き合い封印する穴を指定。


「いいかファナ?」


 ファナは頷いているようだ。指でこんこんとワームをつつく。

 すると封印値が一ずつ増える。これならいけそうだ! 

 え? 剣でぶったぎる? そんなことするわけないじゃないですか。

 いや、やろうと思ってつっこまれました。ファナに。


 封印値が百になり、ファナワームがアクリル板になる。

 本当に出来たな……使用できる技は毒液。実に有用だ。

 ファナワームの特性なのだろうか? 


「ファナ。そこで人型に戻れるか?」

「戻れたみたい。信じられないわ。この中すごい快適よ。

私の力が全部ルインに還元されてるみたいで。

やっと力になれる……。あ、今度ここにお菓子持ってくるね」


 くつろぎモードのファナさん。お菓子って封印出来るのか? 

 考えてみたらレウスさんの王冠だって入ってるか。


 だが、人型のファナからあまり力の還元は感じないな。

 毒液の技も使おうにも使えない。さっきの毒液はワームの技だからか? 

 あれ? よく見るとファナのアクリル板だけ透明な虹色なんだけど。

 これって本来妖魔封印出来ないような物をアクリル板にしてるからか? 

 そもそもアクリル板にしてる時点でおかしいんだけど。


「ファナ、一旦出てきてくれるか」


 アクリル板を外し、ファナを呼ぶと……「きゃっ」

 アクリル板を持っている手に巨大な何かが……あ。

 ファナの顔が真っ赤になる。

 違う、不可抗力だ! 大きくて柔らかいけど不可抗力なんだ! 


「ルイン……なにしてんだ! ばかー!」


 後ろから殺気がして振り返ると、様子を見に来たのかメルザがいた。

 いつの間に! 怒りの炎が上がっている。

 事故、事故なのよこれは。

 その後は……激しい燃斗が俺を襲い、爆炎に包まれるのだった。

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