　僕は、死ぬ前にひどい罪をおかした。

　僕はある日ゲームをしていた。

　すごい楽しかったんだ。

　夢中になってやってた。

　お母さんもお父さんも誰も注意なんてしないから、どこでも

好きなようにやっていいんだって思ってた。

　だってそれが普通だし。みんなやってることはやってもいいって言われて育った。

　車が来る道路でもやってたんだ。

　けれど、前を見て無かったから信号が変わるのわからなかった。

　突然危ないって言われて掴まれたけど、スマホを落としそうになって。

　そしたら手がぶつかっちゃった。

　後ろからいっぱい声が聞こえて。びっくりしてスマホを落としちゃってそれを拾おうとしたら僕は車に引かれたの。

　倒れてるときに見たら、さっき止めようとして手を出してた人も倒れてた。

　僕のせいだってわかった。

　僕は悪いことをしたからかな。

　僕は気付いたら牢屋に閉じ込められてたの。

　僕の耳は変な耳になってた。

　お家に帰りたい。もう悪い事しないよ。

　あの人に謝らないといけないの。

　僕、ずっとずっと怖くて。

　すごく怒られるかもしれないけど謝りたいんだ。

　もうしませんて。ごめんなさいって。

　そしたらきっと帰れるよね。ママの許にだって。

　誰か、僕を助けて。お願いだよ……寂しいよ。

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