第12話

2053年10月


今まで、全裸で生活していたから43年ぶりに服を着るとすっごい違和感とムズムズする。今、着ているのは自称孫娘(ひ孫)から渡された紺色のジャージ上下。懐かしいんだけど、葉っぱ1枚で良かったのに。


お付きの人達もひ孫にあたるらしい。うぇ、お前らも俺の血縁者かよ!!世間狭い!


家畜小屋、俺としては複雑な思い出があった建物を出ると43年前まではなかったビルが建ち並んでいた。前世と同じ街並みになったな。


「そういえば、なんで俺は出されたんだ?」

「それは色々あったのよ。ま、しいて理由を言うなら薬飲ませて無理して子作りする必要がなくなったから。」

「やっとか。長かったな。」

「やっと?」

「だって、薬になんて頼ってちゃ長くなかっただろう?寿命とか。いつか、どうしようも無くなるからそうなっても良いように打開策を考えろって何人かのそういう畑の女との行為中に言い続けて、やっと。はぁ、長かった。」

「…出来れば、埋め合わせに今度ちゃんと相手してあげておじいちゃん。あんまりだわ。」

「む、すまなかったと思ってる。相手の都合が良い時に伺わせてもらうよ。」

「素直でよろしい」なでなで

「ふぁ!?ちょ、やめい!仮にも俺はお前のおじいちゃんだぞ!?撫でるな。」

「え〜?良いじゃない減るもんじゃないし、そういう反応が可愛いわよ。」

「この!」

「あはは」


それから、自称孫娘から変わった世の中を教えてもらった。昔よりも男に対する扱いが優しくなった。誘拐が犯罪行為だと認識されるようになった。合意なしの行為は罰せられるようになった。未成年者に手を出すのは犯罪者認定。などなど、やっとマシになったレベルだな。最近、男性保護団体なる社団法人が活動してるらしいがそれ放置していたら色々と面倒になるから潰せる時に潰しておきなと忠告しといた。ああいうのは前世だと弱い対象を守ってる私達は正義!それを邪魔するものは全て犯罪者!とか清く尊い私達の活動には資金が必要だから水増し請求して何が悪い?!とか面倒な奴らが多い。


他の転生者達、どうしてそんな連中を野放しにしているんだ?害しかないだろうに。


ちなみに、今お付きの人が運転している車に乗って移動中。何処に向かってるんだ?


「なぁ、この車何処に向かってるんだ?」

「あら、おじいちゃんボケちゃったの?私の家に一緒に帰りましょってさっき言ったじゃないの。」

「そうだっけ?そういえば、家族はどうしてるんだ?」

「祖母は他界して、母は世界1周旅行に行ってるから越後国には居ないわ。」

「2人暮らしになるのか?いや、越後国主だから家政婦達がいるから違うのか?」

「いいえ、私とおじいちゃんの2人だけよ。」

「孫娘よ、今日会ったばかりの男を連れ込むのはおじいちゃん感心せんのぉ?」

「肉親だからセーフよ、おじいちゃん。」

「おい、他の孫娘達からも何か言ってやれ」

「…」

「おじいちゃんは固すぎるのよ。固くするのはココだけで良いのよ♡」


股間を撫でてくる孫娘。


「やめい。」ペシッ

「ぁん♡ふふふ♡」

「…」


めっちゃ捕食者の顔する孫娘。怖いんだけど撫でられて少し反応してるのが悔しい。


タワマンの最上階ワンフロアの孫娘の自宅に到着して息をつく間もなく、孫娘に美味しく頂かれた俺。


結局、こうなるんかい!もう後先知らん!ヤってやんよ!


今回の行為で最長記録を更新してしまい、後日お付きの人達に怒られる俺と孫娘の姿があった。

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