貞操逆転世界に転生した都合のいい男

比較的汚れた紙片

第1話

「…さい。」


誰かの声が聞こえる。優しい女性の声ととともに身体を揺さぶっているのがなんとなくわかる。暖かな手で肩をゆさゆさと。


「朝よ、起きなさい。学校に遅れるわよ。」


朝、学校、遅刻…?おかしい。俺は…死んだはず?ゔぅ!頭が、痛い…!


「え!ど、どうしたの?!頭が痛いの?」


女性が俺を心配してくれている、だが頭が痛いと答えることが出来ない。だから、自分の頭をに手を、え?薄目を開けて自分の手を見て驚いた。な、なんだこの若い子の手は?ああ…意識が遠のく…


「救急車呼ばなきゃ!」


ダダダダダッ!




ピーポー!ピーポー!


ガシャン!ガラララ


意識を取り戻した俺は背中に感じる感触や音で自分は緊急搬送で担架に乗せられて病院に着いたようだとなんとなく認識した。う、眩しい!


「んん」

「司くん、声が聞こえるかい?聞こえるなら手を握って。」

「司、しっかりして!お願い、起きて!」

「つ、司って誰?」

「こんな時に何を言ってるの?司はあなたのことよ?悪い冗談はやめて!」

「お母さん、落ち着いてください。司くん、声が聞こえたなら君の名前を言ってくれるかな?」

「俺は…司なんて名前じゃない…、俺の名前は…、五島健司(ごとうたけし)だ」

「な、何を言ってるの?私がお腹を痛めてあなたを産んで名付けたのよ!」

「なら、健司くん。今何年か言える?」

「令和…5年7月だ…」

「…お母さん、もしや司くんは記憶喪失か二重人格の可能性があります。」

「そ、そんな…」

「んん、な、なんでそういう、話になるんだ…?」

「いいかい?健司くん、今は昭和74年9月だ。そして、君の身体の持ち主が鈴々木司(すずきつかさ)くんという今年で7歳になる小学1年生だ。」

「嘘だ、ろ?」

「残念ながら嘘ではない。…君は少し休むと良い。お母さん、少し落ち着いてからいらしてください。」

「司…」


一体どういうことだ?転生して、しかも有り得たかもしれないパラレルワールドに?で、俺は7歳の小学1年生に?赤ん坊よりはマシなんだろうけど、これはきっつい。知らなかったとは言え、今世の母親を悲しませちゃったな。どうしよう。そんなことを考えていると下半身を誰かに触れられている感触がする。少し上体を起こして下半身を見た俺は白衣を着た女医が俺の股間をゴム手袋越しにいじっている光景だった。


「な、なにをしているんだ?」

「む?ダメじゃないか起きちゃ!まだ安静にしておきなさい。」

「そ、そんなことよりも俺の股間に何をしているのか答えろ!」

「大声を出さなくても聞こえているよ。何をしているかって?触診さ。立派な医療行為さ。」

「おかしいぞ、あんた。まだ精通もしていない子供の股間なんて触れても面白くないだろ。」

「むむ?なんだ、まだ精通していなかったのかね?少し成長が遅いのではないか?ちゃんと精がつくものを食べているかね?そんなんじゃ、立派な男になれんよ?」

「その口調が素か?」

「そうだよ。患者に営業トークをしなきゃいけないから本当に疲れるよ。」

「…普通はもう精通してるものなのか?」

「え?さっきのは冗談だよ?精通していても水みたいなのしか出ないからね。それよりも興味があるんだ?こういう話」

「…」

「今更黙りはないだろう?傷ついちゃったなー」

「…」

「無視しちゃうんだ?なら、好きにさせてもらおっと。」

「あ、ちょ、まて…アーッ」




「ご馳走様♡今日はこのまま入院だから今夜までに元気になったら…ね♡」

「…」びくんびくん


転生した初日に女医に性的に喰われるとは誰が思っただろうか?

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