第18編 夢
あなたが眩しかった
恋してるあなたは輝いていて
楽しそうで
それでいて苦しそうで
純粋で
でもわたしは本当は
うすうす気づいていた
あなたの恋が実らないことも
素直に応援できるわけじゃないことも
彼との恋をすれば
あなたはきっと傷つく
苦しい恋になることなんてわかっていたのに
黙って応援したわたしは
クズだ
いつか言おうと思いながら
喉の奥まで出た言葉が詰まって
もう少し夢を見せてもいいと思った
夢はわたしが思うより短くて
あなたは目を覚ましてしまった
傷つけられても
それでも彼を好きでいるあなたは
可愛くて
いたいけで
可哀想で
どうしようもなくバカだ
わたしはそれ以上にバカだ
これ以上苦しんでほしくない
それは本当なのに
傷ついたあなたの慰め方なんて
わたしは知らない
夢なんて
見せるんじゃなかった
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