第0039撃「メタ氏のクリスマス礼拝!!」の巻
平成2年1990年、11月、中学2年の2学期。
小生の自宅マンションから泡嶋駅方面(仮名)に、
市営住宅を越えた自転車で5分ほどのところに、
日本基督教団の泡嶋教会(仮名)がひっそりと建っています。
寂しがりやの小生はいつも、
毎週日曜の朝の礼拝から昼過ぎまで居座るのでした。
たいていは安西牧師(仮名)から、
「夢ー野ー!おれも仕事が忙しいからそろそろにしてくれないかー!」と怒鳴られて、
肩身のせまい思いをして教会をあとにするのでした。
日曜礼拝とは別に12月25日火曜にはクリスマス礼拝があることが、
なによりの楽しみでした。
ミッション系の梅実学園中学(仮名)に通う縞谷麻由子(仮名)も来たらいいなー、
小生は期待に胸が膨らみます。
縞谷は日曜の礼拝には現れましたが、
クリスマス礼拝には姿を見せませんでした。
結局、縞谷にデートの相手がいるからなのか、
家族と共に過ごすからなのか、
日曜の礼拝に出席するのも学校の内申のためなのか、
小生にはわかりませんでしたが、
それでも教会で老若男女さまざまな信徒の皆んなと顔を合わせるのは、
人見知りにも関わらずわくわくするのでした。
木の板を2枚重ねて作られた十字架の
交差する部分に釘が飛び出していて、
そこにキャンドルを立てています。
そして、安西牧師のキャンドルの炎を受けとった席の人が、
右隣りへ、右隣りへ、右隣りへ、右隣りへ、右隣りへ、右隣りへ、
後ろへ、
左隣りへ、左隣りへ、左隣りへと……、
一人ずつ灯火をつないでゆくのでした。
神秘的な空間の礼拝堂を高校生の高崎君(仮名)のお母さんが、
静かにオルガンを鳴らします。
幻想的な感覚がさめやまぬなか、
クリスマス礼拝を終えたあと小生は教会の外へ出ました。
夜道の寒気がぐっと身体に冷えこんでくる。
小生はふと、
泡嶋駅のそばの最近出来たレンタルCD店アコムへと、
初めて自転車を走らせました。
ここは消費者金融のアコムとはまったく関係はなく、
音楽CDとVHSビデオテープをレンタル出来る店です。
早速入会してラミネート加工した会員証をもらうと、
入会記念にCDかビデオを一枚無料で貸してくれるという。
小生はとても気になっていたアルペンのCMで流れていた、
「Shy Shy Japanese」を収録した東京少年(現在は西東京少年)の
CDアルバム「も〜いいかい」を借りました。
自宅に戻り愛犬のぺるを抱っこしながら、
東京少年のCDをCDラジカセに入れて再生しました。
このCDを聴いてみると見事に当たりでした。
ボーカルの笹野みちるのオトナっぽい深い響きの声が、
ときに元氣ハツラツに、
ときに哀愁ただようメロディをしっとりと歌いあげます。
その後の小生にとって、
このCDをコピーしたカセットテープは、
手放せないものとなるのでした。
東京少年「プレゼント」(1990年)
YouTubeで視聴する https://youtu.be/5BBdNy3YbCw?si=ZwwPqvKbdBx-rkqH
東京少年「どっかいっちゃった」(1990年)
YouTubeで視聴する https://youtu.be/fv8ajVbzmtY?si=OvZoHXUhOYGotI-R
東京少年「ワンス・アポン・ア・タイム」(1990年)
YouTubeで視聴する https://youtu.be/rN0SffUE-Hk?si=tLZVIdUsUrVE3YJy
辛島美登里「サイレント・イヴ」
https://youtu.be/cknuQVvF05o?si=7GOP24fq5uw_dMiI
懐かCMを観る1990年(20)12月
https://youtu.be/iwoBh0nfRzc?si=7oxE6K3DCWVKSWBG
続く。果てしなく続く……。
(まだまだ続くよーっ!お楽しみに〜!)
自叙伝「或る変人の生涯(平成初期篇)」 夢笛メタ @yumebuemeta
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