その2、兆候
葬式が無事に終わった次の日の夜、熱が出た。
ついに俺もかと不安になり、県が案内する受信・相談センターに電話する。
いくつか質問された結果、例の病気の可能性は低く、
救急搬送の必要性が無いと判断された。
とりあえず数日自宅で安静にして、
問題があったら地元の医療機関を受診して欲しいとのことだった。
ただでさえ、家には病気で息子を亡くしたばかりの姉がいる。
俺は他の家族に病気をうつさないように、自室に引きこもって寝ていた。
次の日、母ちゃんに食事を持ってきてもらう。
そのとき、おかしなことを言われたんだ。
同居している姉の娘が、夜中に俺が大声で何かを唄っているのを聞いたという。
娘が、そして姉自身も不安なので止めて欲しいとのこと。
何を言っているんだ、
俺はそんなことをしていない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます