星霜、泡沫

果てのない旅をしようよ

草原を抜け

森飛び越えて

海から空へ

星から星へ

生命は入れ替わり

いがみあっていた者たちも

互いを忘れ

暮らし

眠る

世界樹の枝が落ちる音を聞こう

朽ちゆく文明を眺めよう

幾度となく巡る崩壊

更地に積み上げる塔

記録の書物も砂になり

言葉だけが微かに過去を照らす

吟じる声が掠れ

消えていくまで耳を澄ませる

果てのない旅をしよう

この手を取るなら

静かな場所に連れていくよ


幾星霜の旅路を経たひとのようだねって

そんなことはない

泡沫の夢の話さ

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