父の再婚相手の連れ子がまさかのクラスの美少女だった

@ayase-0914

第一話 この運命はあんまりだ...

 俺は、青木ヶ原高校に通う高校2年七草司だ。

 父と二人暮らしで、特に不便なく生活していた...はずだった。

 父の再婚話を聞いた時からが始まりだった。


「父さん再婚しようと思うんだ。」

「いいんじゃない?」

 

 即答だったと思う。

 小さい時から母がおらず父の悲しそうな顔を見るのが嫌だった俺は、再婚は父にとって

いいきっかけだと思った。


「同じくらいの歳の子がいるから仲良くしてくれよ。」


 妹ができるのか。


「大丈夫だよ。兄妹ができるなんて嬉しいことだよ。」


 その言葉を発したことを今では悔いている。

 俺は、妹になるはずのその人物を見て驚いた。


「こんにちは。」


 えっ?嘘だろ。

 おそらく相手も同じことを思っただろう。

 なんといっても父の再婚相手の連れ子がクラスメイトの楯山叶だったからだ。


「今日から父さんたちは家族だぞ。」

「ほら、司も挨拶してほら。」


 困惑している頭を引き上げるかのように、聞こえてきた父の声で我に戻った。


「こっ、こんにちは。」


 ヤッ、ヤバい。

 動揺が隠しきれず変な声を出してしまった。なんとか立て直して自己紹介を言う。


「七草司です。これからよろしくお願いします。」


 すると、柔らかな声で返事が返ってきた。


「こんにちは。初めまして司君。楯山唯です。

これからよろしくね。」


 この人が俺の義母になった、楯山唯さん。

優しそうでおっとりとした雰囲気がある。


「ほら、叶も挨拶して。私たちはこれから家族になるんだから。」


 そう促されて挨拶をしてきた、機嫌の悪そうな美少女。しかし、声は凛としていた。


「こんにちは。初めまして楯山叶です。これからよろしくおねがいします。」

「よっ、よろしく。」


 ギロッという厳しい視線

 なぜ、そんな目で見られるんだ。

まあ、そんな感じで一日目を乗り越えたわけだがこれからどんな生活が始まるのか不安で一杯な家族初対面だった。





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