灰色猫と僕

@max4545max

プロローグ

ある日の朝


いつもと変わらない通学路


季節は春、出会いと別れ


喜び 寂しさ 期待 悲しさ 


様々な思いが巡る季節


人々の思いを彩る世界の真っ只中に僕はいる


そんな色彩達の中で


僕の世界は鉛のように色褪せている


いつもと変わらず灰色の世界を見つめ歩む


いつもの道 いつもの景色 いつもの音


「‥‥?」


ただその日は少しだけ違いがあった


僕の見る灰色の世界と同じ


灰色を纏った体に翡翠を目に宿す


小さな子猫がいた


これがこの子との出会い


壊れかけの男と捨てられた猫の出会いである








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