雪の降る受験日

ミンイチ

第1話

 最近、雪が降り出した。


 雪を見ると、私の大学に入るための受験を思い出す。


 受験で受ける試験の最終日にも、雪が降っていた。


 あさ、宿泊場所を出る時にはほんの少ししか降っていなかったのに、その日の試験が終わる頃には信じられないほどの猛吹雪になっていた。


 私はその日のうちに帰るつもりでいたため、もう一泊分のお金は持っていなかった。


 どうしようもなく途方に暮れていると、大学の職員さんが私と同じような人を一か所に集め、説明をし始めた。


 何やら、今現在、大学に通っている生徒のうち、住んでいる場所に余裕がある人のところ、もしくはキャンパス内にある大ホールで泊めさせてもらえるらしい。


 また、泊まるためのお金も少し援助してもらえるらしい。


 私は迷うことなく生徒の方のところに泊めさせてもらうことにした。


 

 家に着いてまずは自己紹介をした。


 この家に住んでいる人は2回生で、ゲームをよくするのだと言った。


 私もゲームはする方であったが、受験があったので最近はできていなかった。


 久しぶりにするゲームは楽しく、そしてその人はとても上手かった。


 一緒にゲームをしたり料理をしたりして、次の日になった。


 別れを告げる前に、一つだけ質問をしてみた。


 なぜあの大学を選んだのか。


 その人は、自分のしたいことが全力でできるところだと思ったから、と答えた。


 私はこの人らしいな、と考えて帰路についた。

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