第5話 クッキーの値段!
俺は座る前に、受付嬢に挨拶をする。
「はじめまして、他国より来た商人(商人で良いよな)の
ケイジです、よろしくお願いします」ぺこり。
受付嬢はニッコリと微笑み、俺に話しかけてくる。
「随分と腰の低い商人さんですね、私は受付嬢兼買取係のスージーですよろしくね、それでケイジさんの商品を見せていただけますか? 売り物になるか見たいので」
先程のおじさんに渡した残りを出してみる。
「え〜このクッキーを、あるだけ売りたいのですが!」
缶の蓋を開けて中を見せる、後六個だ。
「この入れ物は随分と模様が有りますね、アレェ中の物も透明な袋に
入っている?」
おじさんにはビニールを切って渡したが、ここでは切る暇がなかった。
「鉄の缶とかビニール袋とかは、見た事がありませんか?」
俺は思い切って受付嬢さんに聞く。
「そのような物を見たことありません、この箱も薄い鉄の物ですね模様も綺麗です」
一応は鉄があるんだ良かった。
「ただこのように、薄くする技術は有りません! 模様の色付けもね」
ならあまり、この絵と缶は広げられないな。
「なら中身だけ出して売ります、賞味期限は短く成るけど!」
受付嬢は不思議顔で聞いてくる。
「この中なら変化しないのですか?」
「いえいえ変化するけど、食べられる期間を少し長くできます。
空気に当てれば変化しますよ」(説明これで良いよな)
「マジックBoXでは無いんですね、安心しました」
聞いたことのない言葉だ、さすがパラレルワールド!
「なんです、マジックBoXて?」
俺は受付嬢に質問する。
「かなりの量が入る箱や布袋です、中には時間の動かない物も
あるとか、その様な物は王都のオークションなどで1年に1・2個
出てくるみたいです」
なんだその凄い物は、the parallel Worldだな。
「私のはその様な物達とは違いますよハハハ」
「鑑定しますか、料金が掛かりますが?」
「まずクッキーの値段決めましょう、食べてみて下さい」
袋から出し彼女に渡そうとすると、口を開けてくる。
「半分にして、金額が決まらないなら半分と残りは」
彼女の口に入れると、無言。
「あのーどうしました?」
「これは何処の国の物です、食べたこと有りません少しお待ちを、ギルマスギルマス」
受付嬢は扉の外にかけて行った。
残りはどうしようかと思っていると、少しして扉が叩かれる。
「入りますよ、ギルドマスターをお連れしました」
「私も忙しいのに、それで
「取り敢えずこれを食べてください、その後に感想を」
残った半分をギルマスさんに渡す。
「なんだクッキーか、確かに高価ではあるが、いつもの物だろー」
ギルマスが口に入れる・・・・・
「ギルマス、ギルマスどうですか」
沈黙から戻ったギルマスが喋り出す。
「凄く美味しい、これは1枚金貨1枚!」
「私は半分の銀貨5枚かな、ウーン」
二人は考えていたが、ギルマスさんが聞いてくる。
「君はこれほどの物を何処で手に入れた、教えてくれ! 何処の国でも食べた事が無い、国王に献上品として出して褒美を貰った方が、良いかもしれません」
その言葉に受付嬢が正気に帰る。
ハッ「ギルマスそれは聞いては行けません、規則違反です!」
慌てて、ギルマスを止める受付嬢。
「そうだった、いかんいかん、悪かった忘れてくれ」ぺこり。
俺はギルマスさんに聞く。
「本当にそれほどの価値が有るんですか?」
「良かったなここに来て君、その辺の店なら騙されていたわ!」
(そうなんだ、おじさんに感謝)
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