　男は真面目であった。

　そして、国内の麻薬製造、取引を監視する潜入捜査官でもあった。

　静岡市でクスリの取引が行われるという不確定情報をキャッチした捜査官は、その周辺で情報収集を行おうと考えた。

　しかしながら、そういう行動は非常に目立つ危険なものだ。

　捜査官はこの地域の状況を調査し、周辺をうろつく不審者になりすますことにした。

　着古した黒ずくめの格好で、取引現場近くの公園に向かう。

　そこでは小学生の子どもたちが楽しげに遊んでいた。

　捜査官は子どもたちを物色しているような風を装って近づく。

　注意しなければならないのは、本当に不審者として通報されることだ。潜入捜査官はバックアップを受けづらい。

　捜査官は不思議そうに自分を見つめる小学生に怪しまれないように言った。

「遊ばない？　不審者みたいでしょ」

〜〜〜

※以下、「日本不審者情報センター」より引用

（静岡）静岡市駿河区広野海岸通で声かけ　２月１日午後

https://nordot.app/993684207572697088?c=134733695793120758

静岡県警によると、１日午後３時３０分ごろ、静岡市駿河区広野海岸通の公園で男子小学生への声かけが発生しました。（実行者の特徴：男性、３０～４０代、小太り、黒色ジャージ上衣、黒色ズボン、黒縁メガネ）

■実行者の言動や状況

 ・遊んでいた男児に声をかけた。

 ・「遊ばない？　不審者みたいでしょ」

■現場付近の施設

 ・長田南小学校［発生学校区］、★広野海岸公園

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