第2話 長く続けられることはいいこと

私は学生時代陸上部に所属していた時期があった。当時、短距離がそれなりに速かったというので、陸上部に入った当初から100m、200m、400mリレーなどの選手に選ばれた。個人的には200mが好きだった。

 200mはスタートがカーブから始まる。100m走ったところで残り100mの直線。ここで全員が並ぶ形になる。この瞬間が何とも言えず好きだった。

 当時からマラソンのような長距離は苦手だったし、1500mなど、そこそこ距離があるのに、最初からほぼ全速力で走る中距離はとても自分には向いていないと思っていた。

 しかし、ある程度、年を取ると短距離走というものは、それほど走る機会がなくなる。地元主催の市民マラソンや地域の駅伝競技などに人手が足りないからと参加させられることがある。

 市民マラソンなどは『タイム』というより、『参加することに意義がある』という感じで、結構、高齢の方も挑戦している。長距離走は『走ること』、それ自体に意義を見出せる種目のような気がする。

 一方、短距離走は『タイム』がついて回る。100m走るのに、『最後まで走り切ること』に意義があるなどということはない。100mはそんな距離ではない。

 学生時代から長距離を頑張っておけばよかったな……と思うことがある。


そんな感じ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る