第11話 地図


街へやってきました。昨日は暴風雨が来ていたのに、もう屋台が出てる。流石にいつもよりは屋台の数が少ないけどね。さて、地図を探すとしますか。





「すいません、世界地図ってどこに売ってますか?」


とりあえず冒険者ギルドに聞いてみる。やっぱり冒険者ギルドが一番こういうの知ってそうだしね。


「それでしたら、冒険者ギルドでお売りしていますよ。少し値段は張りますがね。買うのでしたら、小金貨1枚ですよ。」


冒険者ギルドに売ってたんだ。なんかこう、もっと変なところでしか買えないと思ってた。まぁよくよく考えれば、冒険者は世界各地に行くだろうから冒険者ギルドに売っててもおかしくはないけど。ま、まぁ、もしかしたら地図の詳細とかはあんま書いてなくて、詳細が書いてある地図はもっと高いみたいな感じかもしれないし?


「分かりました。じゃあ買います。」


「分かりました。では、ちょっと取ってきますね。」




「こちらが世界地図になります。」


取り出されたのは、伊能忠敬さんがびっくりするほどの正確な地図だった。なんと、日本以外も綺麗に描かれています。なんせこの地図、地球のだもん。


「これ、本当に地図ですか?」


「はい、こちらが地図になります。」


クルハも首を縦に振っているし本当にこれがこの世界の地図っぽい。えぇ、どう見ても地球の地図と同じなんだけど。しかも、結構正確。というか完璧。


「分かりました。じゃあ買います。」


あ、あれを聞いていなかった。


「あと、デルタクリムという人物について聞きたいのですが…」


言った瞬間に受付嬢は表情が曇った。あれ?私なんかしました?


「ここではその話をしてはいけません。しかし、貴女は常識を知らなさそうなのでこちらで話しましょうか。」



そう言って案内されたのは、応接室っぽいところ。ちゃんと掃除が行き届いてる。


「では、デルタクリムのことを話しましょうか。本当は話すことでさえ嫌なのですがね。」


「お願いします。」





話を聞いた限りだと、あの本の書いてある通りっぽいね。しかも、戦争しようとしてるところまで同じなんて。仕方ないけど、ハルト公国に行くとしますか。あれ?なんであんな情報を冒険者ギルドの受付嬢が知ってるんだろう。まあ、常識なんだろうね。とりあえず宿に戻ろうかな。




さて、宿に戻ってきました。受付嬢が言うには、5週間後に戦争をするんだとか。でも、あと1週間で国境を封鎖するとかなんとかって言ってたから、早く国を出た方がいいかもしれないね。



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