あの空に捧げる回想録

夢水 四季

第1話

 青春とは何だろうか?

 少なくとも一般人にとって、怪しげな黒魔術の儀式やテレパシー実験は青春ではないだろう。

 でも僕、いや、僕たちにとっては、それが「青春」であったのだ。

 時々、思う。

 彼らは今、元気にしているだろうかと……。



 僕の名前は「橘 宇宙」。

 宇宙と書いて、ソラと読む。

 普通に空でも、少し格好つけて蒼空でもなく、宇宙。

 今まで、この名前を付けた両親に散々恨み言を言ってきた。

 しかし、最近になって「宇宙」という名前も、そんなに悪いものでもないと思うようになった。

 心境の変化というのだろうか。

 きっと、僕も少し大人になったのだろう。

 中学で彼らに出会って色々あった。

 今回、僕が語るのは、その「色々」の部分。

 あの星空でも眺めながら、ゆっくりと語ることにしよう……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る