第5話 植物魔法と世界樹
補助魔法
LV.1
“発芽” 「植物の成長補助」
魔力を注ぐことで発芽を促進する。
“繁茂” 「成長速度を増幅」
魔力を注ぐことで成長を促進する。
「現在、使える魔法はこの2種類です。」
「閣下は植物魔法の使い手ですか。古代王国時代にも使い手は非常に少ない珍しいジャンルの魔法でございます。」
「クワン。古代王国ではどのような魔法の使い方をしていたんだ?」
「研究室に篭って魔草、薬草の研究をメインに植物魔法を使っていたと。たしか、植物の分析が出来たと文献に載っていた記憶がございます。」
「確かに室内に篭っていては、表立って情報は出てこないな。使っていけばレベルも上がるだろう。尊(ミコト)よ、レベルを上げるにはルールがあるのか?」
「初級レベル1〜3 レベルまでは魔法の使用回数、魔力の使用量でレベルが上がります。中級レベル4 〜7レベルまでは使用回数と経験値でレベルが上がります。上級レベルに関しては現時点では不明です。」
「使えば使うほどレベルが上がると言うわけか。せっかくだから、暇を見てドンドンと上げていこう。まずは、”育成”からだな。栄養価の高い果実がなる世界樹の種を発芽させるとしよう。」
「クワンよ、世界樹はどのくらいの大きさになる?」
「世・・・世界樹の種ですと!?閣下、世界樹は我が生きていた時代の過去の物語や伝記に記載されているような伝説や御伽噺と言ったものですぞ・・・!?なぜ、その種子がここに!?
・・・申し訳ございません、主の前で取り乱しました。これが本物ですと、大地の魔力を吸い続けどこまでも巨大になるはずです。過去の伝記には巨大な島の全てを世界樹が覆っていたと記載をされています。閣下の大量の魔力を注ぎ込めば発芽する可能性も高うございます。世界樹を祀る王国となると、閣下の偉業を讃える美しい街を尚更、造る必要がございますな。」
「そこまで大きくなられても困るものだな。世界樹を中心とした街の設計にしてくれ。屋敷の裏に植えてみるとするか。後ほど試してみよう。今は国内について検討する。手伝ってくれ。」
執務室にて国内の資料を整理し今後の展望を話し合う。仕事を引退しても体が覚えているものだ。
「では、夕暮れの前に世界樹の種を植えてみよう」
〜屋敷の裏〜
「では、早速植えてみる。」
柔らかい土の中に世界樹の種を埋め込む。
丹田から両手に魔力を流し込み、地面に魔力を注ぎ込む。
「“発芽”」
両手が非常に熱くなり、魔力を大量に吸い込まれていく。
「凄い魔力量が吸い込まれておりますぞ!?」
「どうやら、世界樹の種の成長には相当量の魔力が必要みたいだな。」
数十分、魔力を流し込み続ける。
次第に両手から熱が冷めていく。
大地から世界樹の芽が出てくる。
「おぉ、我は感激しておりますぞ!この眼で世界樹の誕生の瞬間に立ち会う事ができるとは!」
感動しているクワンの様子に満足しつつ、続け様に成長を促す。
「“繁茂”」
再び丹田に力を込め、両手から大地へと魔力を流し込む。先程と同じ工程になるなと思いつつ神経を集中していく。
陽が落ちていき、夕暮れに差し掛かる。
世界樹の苗は1メートルほどの高さに成長している。
「そろそろ陽が沈むな今日はこの位にしておこう。明日もまた魔力を注ぎ込んでいけば数日後には立派な若木になってくれるだろう。」
夕陽を背景に満足気な私、飽きもせずに感動をしているクワン、元気よく世界樹の周りを飛び回る尊(ミコト)
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屋敷に戻る途中、頭の中にアナウンスが流れこむ。
植物魔法が仕様条件を満たしたまレベルアップします。
LV.1からLV.2
補助魔法
LV.2
“植探” と “分析” が使用可能。
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ゲーム開始の1日目が終わる。
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