第43話 禁欲主義のガンジーは毎晩女性と一緒に寝ていた

 非暴力をスローガンに掲げた平和主義者、インドのマハトマ・ガンジー。


 歴史の教科書にも、温和な笑顔の写真が掲載されていました。

 学生時代、野球部員で丸坊主で日焼けしていて、丸眼鏡で温厚なクラスメイトは「ガンジー君」とかあだ名をつけられたりしていましたっけ。


 ガンジーは、禁欲主義を貫き、質素倹約で無欲に生きた……そんなイメージが強いですが、元々、禁欲主義の出発点は、病床の父親の看病を叔父に任せて、自分は美女とエッチに励んでいた挙句、父親の死に目に会えなかった、という失敗からだそうです。


 成功者でも、若い頃を掘り下げるとヤンチャしていた人は多いものですが、ガンジーは学生時代、ヒンドゥー教で禁じられている「獣の肉を食べる行為」を繰り返していたり、タバコ代のために召使いのお金を盗んだりもしていたとか。

 その後、弁護士を目指して猛勉強、神学校で悟ったりと、紆余曲折のある人生を経て、平和主義に目覚めるわけです。


 ガンジーは個人資産などもほぼ所有していませんでした。ですが、日本人からもらったという「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の像を大事に持っていたそうです。(三猿については、この雑学エッセイの6回目でも触れています)


 78歳まで生きたガンジーは、晩年、「禁欲主義を貫けるか」どうかの実験として、裸の女性にぴったり身体をくっつけて毎晩寝ていたそうです。

 ガンジーさんは人柄の良さもあって、女性にモテモテだったそうなので、呼びかければ協力してくれる女性は大勢いたのでしょう。

 ベッドには、ガンジーと共に複数の女性が寝ていたという話もあります。

 いくら「実験」と言っても、弟子たちからは批判されていたようですが……。そりゃあな。

 

 それで実際に手を出したという話は残っていないですし、「隣に裸で寝る女性に対して、私がみだらなことを考えるなどと、思わないでいただきたい」とコメントも残していますので、実験は成功したのでしょう。

 

 どんなに美人であっても、どんなにスタイルの良い女性であっても、そんな人が裸で寝ていて、隣で抱きしめるようにして一緒に眠って、「みだらなこと」を考えない……ホンマに聖人やなガンジーさん!


 美人と一緒、で思い出しましたが、日本の話。


 江戸幕府・8代将軍の徳川吉宗は、大奥の中でも美人だけを選んで、一斉にクビにしたそうです。


 吉宗は綱紀の粛正、質素倹約に努めた「享保の改革」の人物。

 江戸城の中でも節約できるところは切り詰めよう、と大奥に掛かる費用を削減するため、美人だけを選出し、キレイな50人の女性を一気にリストラしました。

 美女たちからは抗議の声が上がりましたが、「美しければ、大奥を出ても、嫁ぎ先には困らないはずだ」という吉宗の考えがあったとか。


 裸の女性を抱きしめて毎晩寝たガンジー。50人の美女を手放した吉宗……。


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