みかちゃんとみらいの7日間
さまえる
1日目
『ここはどこだろう』
辺り一面真っ暗で何も見えない。
『どこか明るい場所はないの?』
私は真っ暗な空間を歩き回るが出口が見つからない。
「.....ちゃん」
誰かの声が聞こえる。聞いたことあるような声が
「みかちゃんおはよう」
起きるとそこには男の子がいた。
「誰?」
「あれ忘れた?僕だよ」
男の子は私よりも2つくらい年下のような顔をしている。
たしか従弟にいた気がする.....
「....みらい?」
「そうだよー。久しぶりだねみかちゃん」
『どうしてここに..』
当然の疑問が思い浮かぶが
「僕お腹が空いた。ご飯にしよ」
みらいが私の手を引っ張る。
そんな態度に疑問なんてどうでも良くなった。
「そうだね」
ピッ
私は台所に向かい、みらいはテレビをつけてソファーに座った。
「続いてのニュースです。」
「みらいご飯とパンどっちが良い?」
「....都内に住んでいる学生....」
「ご飯が良いな」
私とみらいの分のご飯をお茶碗によそう。
「...病院に運ばれ意識不明の重体です。」
私は目玉焼きを作る。
「みらい目玉焼き何個食べる?」
「2個」
「...快晴となりま...」
「みかちゃん、今日晴れだって」
「そうなんだ。洗濯物を外に干しとこうか」
「ご飯できたよ」
「「いただきます」」
毎日のように目玉焼きを食べている気がする。
それにみらいといるこの時間が何故か懐かしい気がする。
「この目玉焼き美味しいね」
「そうでしょうに。私が作っているからね」
ハハハ
みらいが微笑むように笑っている。
ご飯を済ませて洗濯物を干した私は大学に向かった。
いつものように大勢の人が行き交う電車へと乗り大学に着いた。
大学に着き教室に向かうが知り合いが1人もいない私は教室の端で授業を受ける。
「本日の授業は経済学入門です。教科書の5ページを開いてください...」
今日をまた変わらない1日を過ごす。
「経済学はミクロ経済学とマクロ経済学の2つが...」
それにしても今日の朝の真っ暗な空間は何だったのだろう。
何も見えない空間が地平線の向こうまで広がっていたような気がする。
「ミクロ経済学は特定の市場を学ぶ...」
まあ考えてもしょうがないか。今日の予定はバイトか。
「ただいま」
大学が終わりバイトが終わって家に帰ると
「おかえり」
みらいが出迎えてくれた。
「今日は僕が作ったよ」
そういうと食卓には餃子があった。
「手を洗ってきて」
私が手を洗い食卓に着いた。
「「いただきます」」
肉汁が溢れてきて口の中が潤う。
「美味しかった」
「良かったまた明日も作るね」
ご飯を食べ終わり床に着いた。
「おやすみみらい」
「おやすみ」
私は目を閉じた。
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