もう恋はしないと決めたのに

ツキナ

第1話

『別れよ』

そう彼女に言われたのはいつだったか

それさえも忘れた

けどそれが居心地よかったりする


社内にプルルッと電話が鳴り響く

それに急いででる

「大変申し訳ありません 変わりの者を」

そんなの良いからと言いかけてる相手


横に誰かいて変われと言う

へっと思ったが

他にも電話が鳴ってるのでそっちの対応へいけと言われた


「お電話変わりました 飛鷹ひだかです」


そこから話をしていくと

メーカーのパンフ見ながら説明していく

納得するように話をするとなんとかなり

受話器をガチャッと置いた


ふうっと一息


「飛鷹 凄いなあのお客さん頑固なんだが」


そう言ったのは西田部長だ


「そうですか 僕には優しかったですよ」


はははっそりゃ良かったと言う

どうやら相性が良かったみたい

それよりあいつ大丈夫かよと心配する

確かにてんぱってたな


電話がなりやみやっと落ち着いた

おい寺野てらのお前少しは落ち着いて対応しろと

怒られていたのだ

飛鷹見習えと言われたのです

対応はクレームだ

商品の破損とかでたまにある

いろんな商品を扱ってるので

そのパンフレットを見ながら丁寧に説明していかなければならない

つまり冷静を保ってないとならないのだ


それじゃお昼行ってきますと言う

おうと言う部長の声を聞いて会社をでた

飛鷹悠真ひだかゆうま

大手企業の営業職に就職して2年目

クレーム対応がとても良いと評判である


さて何食うかなと歩く

少しさっぱりとそばでもと蕎麦屋へ

電話の後だから余計にそう思う

店内の雰囲気も良い感じ


オススメの蕎麦を頼んで

ニュースを聞きながらテレビを観る

特にこれと言って無かった

注文品が来てさっそく蕎麦を啜ったのだ

さっぱりとしたのがたまらない

入社して早2年頼れる先輩

後輩もできて充実していた

今ではクレーム対応の神様何てあだ名がつけられてる

それはそれでどうかと思う


蕎麦を啜りながら戻った後の事を考える

途端に携帯のブーブーと言うバイブ音が

それは友人からだった

何々とメールを読む


合コンのお誘いだ

全くどう言う神経してるんだか

当然不参加である

その返信をすませて蕎麦を啜ったのです






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る