TFトカゲのトール
ちゃむ
第1話 ボクはトール
ボクはトール、ある特殊な能力を持った、体長15cm程度の小さなトカゲです。普段は洞窟の中で気ままに暮らしている。今日は天気が良いから、少し散歩をすることにした。
しばらく歩いていると、嗅いだことのない変な臭いがしてきた。興味本意でその臭いを辿って行くと、そこには悪臭を放つ緑色の液体が広がっていた。これは……ゲロ?どうしてこんなところにこんなものが……。
そんなことを考えていると、後ろから誰かが来る音が聞こえてきた。振り向くと、そこにはかなりガタイのいいゴリラがボクを睨んでいた。
「お前か、ここでゲロをしたやつは」
「いえ、ボクじゃないですよ。ここに来てみたらこんなことになってたんですよ」
「ガアァ!ゆるさんぞ!!」
ゴリラはボクに拳を振り下ろしてきた。
ドゴォーーン!
私は前足を上げ、凄まじい勢いで振り下ろされた拳を受け止めた。そして腕を掴み思い切り投げ飛ばした!地面から土煙があがるほど強く投げたにも関わらず、ゴリラは起き上がり怒りの咆哮をあげていた。
ゴアアァァァ!!
そっちがその気なら、こちらも本気を出そう。ボクは全身に力を込め始めると、全身の筋肉が膨張し始めた。
メキメキ、ボゴォ!!
身体がみるみる大きくなり、身長3m超えの筋肉ムキムキのトカゲ獣人になった!これがボクの特殊のTFだ。この姿を見た奴は驚いた様子だったが、そんなことは気にせずにボクは走り出し、ゴリラの腹にヘビーパンチをくらわせた!
バゴオオォォォーーーーン!!
凄まじい音ともにそいつは吹っ飛んで行った!
しかし、ゴリラの怒りはこの程度では治らないようで、雄叫びを上げて飛びかかってきて、ボクの腹を思い切り殴ってきた。
ドゴオォーーン!!
凄まじい衝撃を受けるが、ボクの屈強な腹筋はびくともしない。ボクは仁王立ちで腰に手をあて、不敵な笑みを浮かべてやった。
だがゴリラは諦めが悪く、何度をボクの身体を殴りつけた。あまりにもしつこいので、ボクはゴリラの腕を掴み、身体ごと持ち上げて地面に打ち付けた。
ドッガーーン!!
と物凄い音と共に砂埃が舞い、辺りが見えなくなった。ようやく視界が良くなったときにはゴリラは完全にダウンしていた。
「ボクの勝ちだね」
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