ソード・オブ・ダンシング・ファンタジー

七星北斗(化物)

1.ハナワカレ

 昔々、大きな大樹が育っていました。最初こそ、神樹だと人々に祀られていましたが。


 不思議なことに大樹の周りには、いつも魔物が集まり、噂話は広がることで、やがて人々は畏怖の感情を抱く。


 大樹は魔物を呼び寄せる悪魔の木、悪木だと呼ばれるようになりました。


 噂は王の耳にも届き、人々は大樹を燃やすという選択に至り。結果として魔物の大侵攻が起き、大樹の周りの国や村が滅びることに。


 放浪民のキグは、美しい大樹の種を拾い、お守りとして大事にしていました。


 両親は美しい土地、その森で腰を据えて生きる決断を下し。森で暮らすキグは、家から近くの日当たりのよい場所に大樹の種を植えました。


 おかしなことに種を植えた二度目の春には、立派な大樹に育ち、物の怪に化かされた気分になる。


 しかし大樹からは、神聖と呼ぶに相応しいオーラのようなものを感じた。


 その日は、不思議な夢を見た。次の日、大樹の下で少女に出会った。


 少女は衣服を身に付けておらず、キグはそのあまりの美しさについ見惚れてしまい。


 声をかけるが、彼女は言葉を知らないようだ。しかし意味は何となく通じている。


 少女と手を繋ぐと、エネルギーや感情のようなものが流れてくる。信じてもらえないと思うが、比喩表現ではなく本当のことなのだ。


 この世界には、七つの結界がある。


 大樹を基盤にダンジョンを作り、核を守ること。それが僕の役目だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ソード・オブ・ダンシング・ファンタジー 七星北斗(化物) @sitiseihokuto

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ