第5話 キラキラ④
「その好きな人って同じクラスの人なの?山本ってさ、クラスの中でも明るいし、こんなこと言うのもなんだけどさ、結構可愛いから大丈夫なんじゃないかな?告白したら?」
すると、山本は小さく頷いて言った。
「そうだよね、やっぱり自分の気持ちは伝えるべきだよね。決めた!私、告白する!
たっくん、私、ずっとあなたが好きでした!付き合ってください!」
山本の油まみれの唇が震えている。
所詮、僕も高校生だ。
今まで山本の事なんて女として意識したことがなかったのに、何故だろう。
好きだと言われた瞬間からキスしたいという感情が止まらない。
僕は言葉で、ではなく唇で山本に応えた。
初めての山本とのキスは、甘いチョコレートでも甘いキャンディーでもなく、油ギトギトのポテトの味だった。
唇を離し、僕は山本の目を見てこう言った。
「こんな僕で良ければ、よろしくお願いします」
山本は照れ笑いをしながら僕に抱きつき、
「ずっと一緒に居ようね。たっくん、大好きだよ」
虫がいるかもとビビっていた事も忘れて、僕は何度も山本にキスをした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます