extermination
How_to_✕✕✕
プロローグ
闇の中でなにかが動いていた。
それは人だった。
「た、助けてくれー」
中年のスーツをきた男できっと仕事帰りだったのだろう。
男は自信の格好など、気にせずに走る。
「だ、誰か助けてくれ」
わずかな光の中で、男は走る。
そしてもう一つ、彼を追いかけるように動く物いた。
それはまるで犬のような走りかたをしているが、犬より大きく、オオカミよりもさらに大きな姿。
初めて目にした物はきっと、実在の動物のように思うだろう。
だが、やつらはこの世のものではない。
スーツの男はすでに半泣きになりながら、走り続ける。
後ろから追いかけるそれは面白がっているのか、わざと男と距離が空くように走っていた。獲物を狩る前の一つの儀式みたいなものだろうか?
俺はそう思いながら、様子をみていた。
タバコを口にくわえ、煙を吸い込む。
仕事の前の一服は余り味を感じない。
どちらかと言えば、集中する為の物だ。
俺はもう一息すい、タバコを投げ捨てる。
さぁ、そろそろ始めるか。
俺は腰を上げると、走っているソイツに声をかけた。
「おい、デカブツ!」
俺が声を発すると、走って逃げていた男は走り続け、ソイツは何かに気が付いたのか、足を止めた。
ゆっくりと闇の中で、ソイツは此方をむき、顔をはっきりとみせる。
ソイツの顔は犬のようでいて、どこか猫科の動物を思い起こす。
しかし、それははっきりと地球上の生き物ではない形をしていた。
獣より獣らしい姿をしている。
こいつらはオルガニと呼ばれる。
完全に言って、化け物だ。
自身の狩りを邪魔されたのか、ソイツは俺を見るなり、咆哮を上げた。
「オォォォォォォォォォォォォ」
獣というよりは断末魔に近いような叫び声。
近くで下にへたり込んでいた男に俺は叫ぶ。「おい、死にたくなかったらここから消えろ」
スーツの男は勢いよく立ち上がり、走り出そうとする。
それにきがついたソイツは男を追いかけようと走る体勢をとろうとする。
「おっと、そうはさせない」
俺は素速く銃を抜き、ソイツの足に向けて、銃をぬき、発砲する。
コイツのクラスはDクラスだ。
通常の兵器でも殺せるくらいだ。
ソイツは本能的に感じとったのか、威嚇をするように俺の方を向くと咆哮をもう一度上げる。
「うるせぇな」
俺は銃を構え、発砲した。
銃弾はソイツの鼻先に当たるが、弾かれた。
「嘘だろ」
銃弾の衝撃でさらに怒りがましたのかソイツは身をかがめ、勢い良く此方に突進してきた。俺はすぐに体勢を低くし、横にかわすように走る。
けれどここでは止まっては、すぐに第二撃目
に当たってしまう。
俺はそのまま走り、すぐに自分が、いた方向に視線を向ける。
飛びかかってきたソイツの爪が地面をえぐり、完全にかわせなかったら、死んでいた。
だが、ここで怯んではこの仕事はやっていられない。
俺はおかしくて笑ってしまい、もう一つの銃を抜き、ソイツに構え引き金を引いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます