第3話 破滅フラグを叩き折ります。 ②
そう、アレは朝のことです。
クッキーが奥様の専属メイドが体調を崩して休んだ代わりに奥様が社交界に行くのに支度を手伝いをしていた為に私がクッキーの代わりに、イライザお嬢様の着付けを手伝いました。
何故か、普段はクッキーのことを毛嫌いしている癖に私ことシエスタに頼まなかったのでしょう、不思議です。
「痛ったたた、貴女 !
コルセットを絞めすぎではありませんこと !
クッキーは、そこまでキツくは絞めませんでしたわよ ! 」
イライザお嬢様……イライザが抗議しますが、
「私が絞めすぎでは無く、クッキーがコルセットを
このくらい我慢出来ませんと社交には出られませんよ、お嬢様 」
こんな拷問具みたいなモノを着けなければ成らないなんて、貴族と云うのは面倒臭い生き物ですね。
「うぅぅぅ、理解したく無いけど理解しましたわ。
だけど、少しだけ、もう少しだけ緩くしてくださらないかしら ? 」
往生際が悪いですねぇ~。
「駄目です !
お嬢様の教育係のローデンマイヤー様からも厳しく言いつかっていますので、緩くすることは出来ません ! 」
そう、私の私怨では無いのです…………たぶん。
それに、今日は公爵令息のキャスバル様がアルフォンス様に会いに来る日なのです。
まあ、建前ですが……
そんなに良いんですかねぇ~、確かに顔だけは王子様のようですが、中学生くらいから色気付くなんてろくな大人に成りませんよ…………あっ、死ぬんでしたね。
正直、キャスバルの生死は、どうでも良いのですが、私の平和の為に死なれては困るのです。
二つ目のフラグも折らなくては !
…………一つ目のフラグは、既に折りました。
イライザと同様に意地悪な性格に成るアルフォンス様を調教……
そのせいか、変に懐かれて困っています。
♟♞♝♜♛♚
アルフォンス様に会いにキャスバル様が伯爵家に遊びに来ました……と云うのは建前です。
アルフォンス様と遊びたいなら公爵家に呼び出せばすむことなのですから。
「やあ、アル、久しぶりだね。 逢いたかったよ ! 」
『アル』と云うのは、アルフォンス様の敬称です。
そんな事よりキャスバルはアルフォンス様と握手しながらも目は、クッキーやイライザお嬢様の胸に向いています。
そう、イライザお嬢様もクッキーも年齢のわりには胸が大きいのです。
胸?、あんな脂肪は飾りです !
決して私が貧乳だからではありません !
そこで笑った貴方、殴りますよ !
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