第19話
静まり返った真夜中。
そんな時刻に僕と玲香は互いに向き合っていた。
「な、何しているの……?」
僕は困惑しながらも口を開く。
「……輝夜が悪いんだよ」
「は?」
僕は玲香の口から出てきた言葉に首を傾げる。
「私の知らないところであんな雌を家に連れ込んでいるから……」
「あ、あれは……新しい信者の一人で」
僕は無駄だと思いつつも口を開く。
「輝夜は私のものなんだよ。輝夜には私しかいなくて輝夜にも私しかいなきゃいけないんだよそれ以外は許されないんだよ輝夜が居なきゃ私はまともに生きていけない生きてちゃいけない貴方は私の光生きる道標私のすべて私のすべて私のすべて私という一人の人間の全てなの心の底から愛している好き大好き恋慕している慕っている惚れ込んでいる恋い慕っている愛おしい愛を愛に恋を恋に離したくないずっと一緒に居たい私だけを見てほしい私だけを嗅いでほしい私だけを味わってほしい私だけを感じてほしい私しか私しか私しか私しか駄目なのずっとずっとずっと貴方は光なの貴方がいなきゃ貴方がいなきゃ貴方がいなきゃッ!」
絶叫する玲香……彼女を前に僕はドン引いていた。
これは、あれか?所謂ヤンデレという奴だろうか?
なんか、神じゃなくて僕に依存してない?この子、本当に信仰のこと信仰している?
『ちなみに疑問に思っていないかもしれないが、一応この娘は我に対する信仰心を持っておるのじゃ。
おい。僕が考えていることを察するな、ボケ。カス。アホ。
「いつもと同じ。私が貴方を食べる……貴方に私という人間を刻み込む。忘れないように」
玲香が自分の着ていた上の服へと手を伸ばしてそのまま脱ぎ去り、玲香の豊満な胸が揺れ、それを押さえつける黒いブラジャーがあらわになる。
「……」
「ねぇ?良いでしょ……輝夜」
僕の上に乗り、体を押さえつけている玲香……彼女の力はとてもじゃないが女子高校生のそれではなく、僕は彼女から逃げられることが出来なかった。
「ふふふ……可愛い」
頬が真っ赤に染まり、恍惚とした表情を浮かべる玲香の顔が僕の顔へと近づいてきて……そして。
そして、僕は溶けた。
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