第56話 昼休憩はますます賑わう







「あんたらな、揃いも揃ってケツネうどん並べてな、ぎょうさん賑やかなんとちゃいますか?」


「ああ、ここはキツネうどんオフの会場か?」


「「「「「HAHAHA!」」」」」


「ええ、治安が悪そうだったので…ずるるっ…見回りついでに相席させていただきました。ずるるっ…うん、流石生徒会長が一押しするだけありますな」


「こんだけ集まればテーブルの汚れが気になって気になって…ずるるっ!…おっと、汁が飛んでますな。美化委員会の秘技、シャイニングウィザード拭き上げの出番かと思いまして?…ずるるっ…うん、キツネうどんおいしいでふね」


「あんたら、食べるかしゃべるかはっきりせんか!」


「「「「「HAHAHA!」」」」」


「会長、そりゃうまいっすから箸が止まる訳ないっすよ?…あ、お揚げいります?」


「もらうに決まっとるがな!」


「はい、あーんっす」


「おっ、ありがとうな…あーむっ…って、熱っ!?うちは芸人か!?」


「「「「「HAHAHA!」」」」」


「あー、書記長が妬いちゃったから熱いっすね?」


「そんなんとちゃうやろ!?」


「おいウィラ、お前人前だからって身体張りすぎだぞ?」


「ちゃう言うてるやろ!」


「ウィラ、大丈夫?火傷してない?え、えっと…」


「ミモリ、大丈夫だ。こいつの面の皮は厚い」


「生徒会長の面の皮は厚い…風紀委員としていい情報の提供に感謝します。これで生徒会長が何かやらかした時の参考になりますね」


「部屋にパンツ脱ぎ散らかしているらしいですからね? そりゃ面の皮が厚いでしょう。生徒会長のような美女が豪快にうどんを啜っているぐらいですし、観察するのが楽しいものです。我々、美化委員としても参考になりますね」


「会長人気っすね」


「あんたらな、うちをけちょんけちょんにすんのもいい加減にせんか!やかましいわこのアホんだらボケ!うちをいじるのも大概にしぃ!」


「「「「「HAHAHA!」」」」」


「全く、モテる女は違うね?」


「うっさいわ!カズサ、せめてふぅふぅしてくれへんか?うちが火傷したらどないすんねん?」


「会長、私は書記長と違ってお母さんじゃないっすから?」


「あ、せやった…ナギぃ?」


「あ?ああ、ふーっ、はい、食え」


「あんたそれ冷た過ぎるんとちゃうか?」


「ああ、火傷するまでもないだろ?」


「「「「HAHAHA!」」」」


「うむっ、うまっ…カズサちゃんありがとうな」


「いいっすよ、私の金じゃないっすから」


「なるほど、生徒会長はお揚げが好きですか…キツネの在庫は常に確保しないと、我々風紀委員の出番になりかねませんな?」


「そのあとはローリングサンダー床磨きの出番ですかな?」


「保健委員会も…ですよね?」


「お前ら、仲良くなってくれて何よりだよ?」


「せやな、そんなんええねん。風紀委員長はん、美化委員長はん…うちはあんたらをなんて呼べばええんや?うちの事はウィラって呼んでな?」


「すみません、挨拶が遅れて申し訳ない。風紀委員長の 工藤 大和 (クドウ ヤマト)です」


「美化委員長の 一条 泰隆(イチジョウ ヤスタカ)です。機会あればウィラさんにローリングサンダー床磨きを伝授したいものです」


「図書委員長の 三枝 芳子(サエグサ ヨシコ)です」


「図書委員長はんおったんかい!?びっくらこいたで?」


「目立たないのも仕事ですからね?」


「せ、せやな!」


「「「「「HAHAHA!」」」」」───。





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