第56話 昼休憩はますます賑わう
◇
「あんたらな、揃いも揃ってケツネうどん並べてな、ぎょうさん賑やかなんとちゃいますか?」
「ああ、ここはキツネうどんオフの会場か?」
「「「「「HAHAHA!」」」」」
「ええ、治安が悪そうだったので…ずるるっ…見回りついでに相席させていただきました。ずるるっ…うん、流石生徒会長が一押しするだけありますな」
「こんだけ集まればテーブルの汚れが気になって気になって…ずるるっ!…おっと、汁が飛んでますな。美化委員会の秘技、シャイニングウィザード拭き上げの出番かと思いまして?…ずるるっ…うん、キツネうどんおいしいでふね」
「あんたら、食べるかしゃべるかはっきりせんか!」
「「「「「HAHAHA!」」」」」
「会長、そりゃうまいっすから箸が止まる訳ないっすよ?…あ、お揚げいります?」
「もらうに決まっとるがな!」
「はい、あーんっす」
「おっ、ありがとうな…あーむっ…って、熱っ!?うちは芸人か!?」
「「「「「HAHAHA!」」」」」
「あー、書記長が妬いちゃったから熱いっすね?」
「そんなんとちゃうやろ!?」
「おいウィラ、お前人前だからって身体張りすぎだぞ?」
「ちゃう言うてるやろ!」
「ウィラ、大丈夫?火傷してない?え、えっと…」
「ミモリ、大丈夫だ。こいつの面の皮は厚い」
「生徒会長の面の皮は厚い…風紀委員としていい情報の提供に感謝します。これで生徒会長が何かやらかした時の参考になりますね」
「部屋にパンツ脱ぎ散らかしているらしいですからね? そりゃ面の皮が厚いでしょう。生徒会長のような美女が豪快にうどんを啜っているぐらいですし、観察するのが楽しいものです。我々、美化委員としても参考になりますね」
「会長人気っすね」
「あんたらな、うちをけちょんけちょんにすんのもいい加減にせんか!やかましいわこのアホんだらボケ!うちをいじるのも大概にしぃ!」
「「「「「HAHAHA!」」」」」
「全く、モテる女は違うね?」
「うっさいわ!カズサ、せめてふぅふぅしてくれへんか?うちが火傷したらどないすんねん?」
「会長、私は書記長と違ってお母さんじゃないっすから?」
「あ、せやった…ナギぃ?」
「あ?ああ、ふーっ、はい、食え」
「あんたそれ冷た過ぎるんとちゃうか?」
「ああ、火傷するまでもないだろ?」
「「「「HAHAHA!」」」」
「うむっ、うまっ…カズサちゃんありがとうな」
「いいっすよ、私の金じゃないっすから」
「なるほど、生徒会長はお揚げが好きですか…キツネの在庫は常に確保しないと、我々風紀委員の出番になりかねませんな?」
「そのあとはローリングサンダー床磨きの出番ですかな?」
「保健委員会も…ですよね?」
「お前ら、仲良くなってくれて何よりだよ?」
「せやな、そんなんええねん。風紀委員長はん、美化委員長はん…うちはあんたらをなんて呼べばええんや?うちの事はウィラって呼んでな?」
「すみません、挨拶が遅れて申し訳ない。風紀委員長の 工藤 大和 (クドウ ヤマト)です」
「美化委員長の 一条 泰隆(イチジョウ ヤスタカ)です。機会あればウィラさんにローリングサンダー床磨きを伝授したいものです」
「図書委員長の 三枝 芳子(サエグサ ヨシコ)です」
「図書委員長はんおったんかい!?びっくらこいたで?」
「目立たないのも仕事ですからね?」
「せ、せやな!」
「「「「「HAHAHA!」」」」」───。
◇
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